新卒採用に苦戦している人事必見 !25卒の採用手法18選を紹介!

深刻な人手不足が原因で、新卒採用はますます売り手市場が深刻化し、多くの企業が「母集団形成の困難」「採用活動の長期化」「面接辞退」などの課題を抱えています。

実際に24卒の採用内定解禁日では、採用選考を終了した企業は45.6%と、全体の半数に満たない状況で、25卒の採用が始まるギリギリまで新卒採用を行う企業が大半を占めています。

新卒採用におけるこれらの課題に直面している企業に向けて、おすすめの採用手法を18つご紹介いたします。

目次

新卒採用に影響を及ぼした原因とは?

新卒採用に影響を及ぼす原因はさまざまですが、主な要因として以下の3点が挙げられます。

少子高齢化の悪化

少子高齢化の影響で若手の人口が減少し、新卒採用に大きな影響が出ました。

この問題は外的要因ということもあり、根本的な課題解決が難しいです。もし色々な学生と会うことを希望している場合は、採用手法を多様化し、あらゆる経路から母集団を形成していく必要があります。

新型コロナウイルス

 2020年1月に新型コロナウイルスが流行り、それ以降新卒だけでなく採用市場全体に大きな影響をもたらしました。

これまで対面で行っていたインターンシップや選考は全てオンラインに変わり、これにより求人倍率や採用スケジュールに支障をきたしました。

現在はコロナ前と同じくらい新卒市場が回復しましたが、同じような状況が起きた際には臨機応変に対応する能力が求められます。

テクノロジーの進化

IT技術が進化したことにより、エンジニア不足が深刻化しました。

エンジニアは専門的なスキルを必要とするため採用が難しく、特に新卒は実務経験を積んでいる学生が少ないため、インターン経験を通じてプログラミングを学び、微経験者として新卒で企業に入社するケースも増えています。

大手企業の規模になると、研修制度が充実しているため、この研修制度を求めて大手に就職する新卒が増えています。

【定番】新卒採用手法8選

手法         特徴母集団形成  候補者の質  人事の工数  
求人広告自社の求人を上位表示させるのに、コストが発生する。★★☆★☆☆★★☆
会社説明会自社に興味のある学生を招いて、企
業理念や採用フロー、入社後のキャ
リアパスなどを説明。

★★☆

★★★

★★☆
就活イベント
(合同説明会)
就活ナビサイトや新卒イベントなど
の合同説明会で、自社の魅力を伝え
る採用手法。

★★★

★☆☆

★☆☆
インターンシップ短期と長期の2パターンがあり、短期
グループワークが多く、長期では職場
での実務経験が多い。

★☆☆

★★★

★★☆
学内セミナー大学や学部に向けて求人を公開し、学
内でのセミナーを開催。
★☆☆★☆☆★★☆
人材紹介ターゲットの理想条件を伝え、条件に
マッチした学生を紹介してもらう採用
手法。

★☆☆

★★★

★☆☆
ハローワーク新卒向けのハローワークでは、卒業を
控えた学生や、卒業後3年以内の学生
が主に登録している。

★☆☆

★☆☆

★★☆
自社採用サイト企業オリジナルの採用ページを作成し
応募を獲得する採用手法。
★☆☆★★★★☆☆

従来から使用されている新卒採用手法と最新の新卒採用手法に分け、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

★★★:高い
★★☆:普通
★☆☆:低い

上記のように、三段階の星で評価しています。

1. 求人広告

求人広告は、募集記事を公開し、候補者からの応募を待つ採用手段です。かつては、フリーペーパーや折り込みチラシなどの印刷物が一般的でしたが、インターネットの普及により、Webサイトでの求人広告が主流となっています。

メリット

広告費をかければかけるほど、上位に表示されやすくなるので、多くの学生の目に留まりやすいです。また人事の工数も特段かからないため、キャッシュが豊富な企業にはおすすめです。

デメリット

クリックが必ずしも採用につながるわけではないので、企業によっては費用対効果が合わない場合があります。また、求人広告は中途の採用手法で使われる事が多いため、新卒採用では効果を実感しにくいでしょう。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★☆☆
人事の工数:★★☆


2. 会社説明会

自社に興味のある学生を招いて、企業理念や採用フロー、入社後のキャリアパスなどを説明します。参加する学生はすでに自社の志望度が高いため、質の良い母集団形成を行う事ができます。

メリット

自社説明会に参加する学生は志望度が高いため、内定承諾までスムーズに繋げられる可能性があります。

デメリット

知名度が低い場合、採用ナビサイトなどを活用して集客しないと学生が集まりにくいです。集客には手間や時間がかかるため、人事のリソースが取られやすいです。

評価

母集団形成:★★☆(※企業の知名度によって異なる)
候補者の質:★★★
人事の工数:★★☆


3. 就活イベント(合同説明会)

就活ナビサイトや新卒イベントなどの合同説明会で、自社の魅力を伝える採用手法です。一つのイベントで複数の企業が参加するため、他社と差別化した内容で候補者の興味を引くことが求められます。

メリット

知名度が低い企業でも、当日のプレゼンの内容次第で、多くの学生の興味を引くことができます。また、直接学生と対話できるため、面接前からグリップを握りやすいです。

デメリット

企業側が学生の特性を選ぶことが難しく、場合によってはターゲットでない学生から応募が来る可能性があります。また、準備に参加者リストの作成やパンフレット制作、ブースの設営など多くの手間と時間がかかります。

評価

母集団形成:★★★
候補者の質:★☆☆
人事の工数:★☆☆


4. インターンシップ

インターンシップは、1日〜2週間で組まれる短期インターンと、3ヶ月以上雇用を前提とした長期インターンに分かれます。短期インターンでは、グループでのワークに参加することが一般的です。一方の長期インターンでは、実際に実務経験を積むことができます。

メリット

志望している企業で働くことで、学生は入社後のイメージが湧き、志望度が強くなります。また、インターンからそのまま正社員になるケースもあります。

デメリット

プログラムの内容や現場スタッフの対応によっては、逆に志望度を低下させる可能性もあります。また、自己PRとして志望していないインターンに参加する学生も多いため、中には応募につながらないこともあります。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★★☆


5. 学内セミナー

大学や学部に向けてセミナーを開催します。初参加の企業は、実績がないため、大学のキャリアセンターと連絡をとり、交渉を行いましょう。

メリット

一度参加をすれば、毎年の運用をスムーズに行うことができます。また、大学全体だけでなく、学部や学科を絞って実施できます。

デメリット

参加可能な大学を見つけるまでに時間がかかることがあり、初参加の場合はスムーズに行うことが難しいです。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★☆☆
人事の工数:★★☆

6. 人材紹介

理想の条件を人材紹介会社に伝え、条件にマッチした学生を紹介してもらうことができます。最近では新卒に特化した人材紹介事業などもあります。

メリット

エージェントが採用要件にマッチする学生のみを紹介してくれるため、少ない工数で質の高い学生を獲得することができます。

デメリット

就活で人材紹介を利用する学生が少ないため、母集団を形成が難しいです。また、ポテンシャルの人材に対しても高額なフィーを支払わないといけないため、普通の採用手法よりも予算がかかってしまいます。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★☆☆


7. ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)は、求職者や雇用主向けに、厚生労働省が運営する公的な雇用サービス機関です。仕事を探している人々や企業に、様々なサポートを無料で提供しています。

メリット

無料で求人を掲載できるだけでなく、会社説明会などのイベントに参加できるため、コストを抑えながら採用活動を進められます。

デメリット

企業が求める人材に出会えないケースがあります。というのも、ハローワークを活用して就活をするという考えが、学生の間であまり浸透していないことから、希望条件や採用基準に当てはまらない学生の応募数が多い傾向にあります。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★☆☆
人事の工数:★★☆


8. 自社採用サイト

企業独自の採用ページを活用して採用に繋げます。採用サイトは、自社が載せたい情報を余すことなく伝えられるだけでなく、自社のイメージやカラーに合わせてHPをアレンジできます。

メリット

就活ナビサイトと比較して、ページデザインの自由度が高いため、自社の魅力を効果的に伝えられます。

デメリット

ある程度知名度がある企業でないと、そもそも検索されないため、流入が難しいです。流入を増やすためには、SNSや採用媒体などその他チャネルを活用して、企業の知名度を広げる必要があります。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★☆☆

【最新版】新卒採用手法9選

手法         特徴母集団形成  候補者の質  人事の工数  
SNS手法XやInstagram、TikTokなどの
SNSを活用した採用手法。
★★☆★☆☆★★☆
ミートアップ交流会形式の採用手法で、通
常の説明会よりもリラックスし
た雰囲気で受けることができる。

★★☆

★★★

★★☆
リファラル採用社員が自分の友人または知人を
紹介してくれることで、信頼度
が高い社員を採用することが可能。

★★★

★☆☆

★☆☆
採用ピッチ資料採用サイトには掲載されてい
ない、給与テーブルやキャリ
アパスなど、コアな情報が掲
載されている資料。

★☆☆

★★★

★★☆
ダイレクト
リクルーティング
スカウトを通じて、企業が学生
に直接アプローチする採用手法。
★☆☆★☆☆★★☆
採用代行(RPO)採用の戦略設計から媒体の運用
まで、企業の採用課題に合わせ
て業務を代行してくれるサービス。

★☆☆

★★★

★☆☆
ATSツール候補者の応募状況を一括管理
できるサイト。

★☆☆

★☆☆

★★☆
ジョブ型採用入社後にどこの部署に配属さ
れるか既に決まっている採用
形式のこと。
★☆☆★★★★☆☆
オンライン採用これまでオフラインで行って
いた採用手法をオンラインに
切り替えたことを指す。
★★★★☆☆★☆☆

トレンドの採用手法について見ていきましょう。

1. SNS採用

ソーシャルリクルーティング(=SNS)を活用した採用手法です。Z世代がよく見るX(Twitter)やInstagram、TikTokなどが利用されることが多いです。

メリット

Z世代はインターネットで情報収集するため、SNSを積極的に活用することで、企業の認知度を広げることができます。また、基本的に無料で利用できるため、採用コストを削減することが可能です。

デメリット

SNS採用はアカウントの権威性が非常に重要になりますが、このアカウントを伸ばすまでに、ノウハウを持っていないと時間がかかります。また、こまめにコンテンツを発信することが求められます。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★★☆
人事の工数:★★★

2. ミートアップ

採用のミートアップは、企業のメンバーと学生がフラットに話せる場を設けた、カジュアルな交流の場です。ミートアップには3種類存在します。

①説明会タイプ
主に会社説明が目的。通常の説明会よりも対話を重視します。

②勉強会タイプ
デザインやプログラミングなどの勉強会を主催。社員がメンターとなり、学生をサポートします。

③交流会タイプ
食事会など、よりカジュアルな交流を提供。会社の説明を行わずに学生と交流を深めます。採用ミートアップでは、会社の雰囲気がより伝わりやすく、学生の志望度を高めやすいです。

メリット

ミートアップの積極的に質問する学生は、熱量が高い候補者が多いです。また、学生の本音が聞きやすいため、カルチャーマッチ採用には非常に効果的です。

デメリット

ミートアップは直接選考に関わらないため、開催しても採用につながらないことがあります。この場合、採用担当の工数が無駄になってしまう可能性があります。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★★☆

3. リファラル採用

リファラル採用は、社員が知り合いや友人を紹介することで採用に繋がります。優秀な社員から紹介される候補者は同じく優秀なことが多いので、質の高い母集団を期待することができます。

メリット

優秀な社員の後輩や友達にあたる学生を紹介してもらうことで、競合も少なく、就職活動が本格化する前に、優秀な学生にアプローチできます。

デメリット

リファラルの制度が整っていないと、結果を出すことが難しいです。例えば、紹介して採用に至った場合の報酬や、社員の協力を得るためにこまめに社内アナウンスを行うなど、決めるべき内容がたくさんあります。

評価

母集団形成:★☆☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★★☆

4. 採用ピッチ資料

採用ピッチ資料は、求職者向けに自社情報をまとめたプレゼンテーション資料の一種です。通常の説明会資料では事業説明に重点が置かれがちで、採用や入社後の待遇に関する情報が不足していることが多いです。この課題を解決するために、採用ピッチ資料が使われることがあります。

メリット

採用ピッチ資料を外部に公開することで、説明会に参加できない学生にもアプローチすることができます。採用サイトなどには載っていない情報を伝えることで、学生とのマッチング度が向上するでしょう。

デメリット

完成するまでに時間がかかるため、新卒のスケジュールから逆算して作成する必要があります。資料の中身だけでなく、デザインにもこだわることで、より見られる資料となります。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★★★

5. ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業が学生に直接アプローチできる採用手法です。登録している学生のプロフィールを参照し、どこに惹かれたのか理由を伝えることで、高いマッチを実現することができます。

メリット

企業が求めている条件に当てはまる学生に集中的にスカウトを送ることで、質の高い母集団を形成を実現することができます。

デメリット

一通一通パーソナライズ化したスカウト文章が求められるため、スカウト作成に非常に時間がかかってしまいます。また、媒体のノウハウを知らないと運用の成果が出にくいため、アルゴリズムの知識が求められます。

評価

母集団形成:★★★
候補者の質:★★★
人事の工数:★★★

6.  採用代行(RPO)

RPOは、媒体運用やスカウト送付、面接日程の調整など、企業の採用課題に合わせて業務を代行してくれるため、ノウハウがない人事や、リソースが足りない企業にとっては、非常にメリットを感じられるサービスです。

メリット

採用の戦略設計から媒体運用まで、企業の課題に合わせて業務の一部または全てを代行してくれます。媒体運用は、採用業務の中でもノンコア業務に当たるため、アウトソースする企業が増えています。

デメリット

毎月固定のコストがかかる月額制のサービスのため、採用に至らない場合でも、費用が発生してしまいます。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★☆☆

7. ATSツール

ATS(Applicant Tracking System)とは、「採用管理ツール」のことです。応募者がどの段階でどんな評価を受けているかを追跡することができます。

メリット

募集するポジションが多いと、その分管理も大変ですが、ATSツールは全職種を一括管理することができるため、業務の効率を上げることができます。

デメリット

ATSツールは、複数の媒体を利用していたり、あるいは、社内の規模が大きく候補者管理が大変な企業が利用することでメリットに感じるので、リソースに余裕のある企業は導入してもあまりメリットに感じられない可能性があります。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★★☆
人事の工数:★☆☆

8. ジョブ型採用

これまでの採用は一般的には総合職として採用し、ジェネラリストを目指すことが一般的でしたが、最近はエンジニアや事務、営業など、入社後に特定の職種に配属される新卒採用手法がトレンドです。

メリット

採用が難しいと言われている専門性が高い人材を集中して採用することができます。また、事前に職務内容を定めることで、特定の職種に強く志望している学生にとっては非常にメリットでしょう。

デメリット

学生の質を高める一方で、採用数は少なくなる傾向があります。そのため、全てのポジションを職種別にするのではなく、総合職採用と職種別採用を組み合わせることが効果的です。

評価

母集団形成:★★☆
候補者の質:★★★
人事の工数:★★☆

9. オンライン採用

新型コロナウイルスの影響で、これまでオフラインで行っていた採用プロセスのほとんどがオンラインで実施されるようになりました。最近はコロナが落ち着いてきたため、オフラインでの実施が増えています。

メリット

リモート採用は移動時間が短縮されるため、選考に参加しやすくなります。応募者数が増加するだけでなく、イベント会場を用意する手間もかかりません。

デメリット

学生一人当たりの選考参加数が増えることで、内定辞退者が増加する可能性があります。また、オンラインによる面接は不具合が発生することがありますので、入念に準備する必要があります。

評価

母集団形成:★★★
候補者の質:★☆☆
人事の工数:★☆☆


新卒採用でよくある課題

それでは、先ほど述べた原因がもたらした具体的な課題について詳しく見ていきましょう。

母集団形成が難しい

少子高齢化が原因で若手の人材が不足し、その結果、優秀な学生の採用が難しくなっています。

このような状況下でも、採用の量よりも学生の質を優先する企業が7割以上も占めているため、少ない母数の中でいかに「質」の高い人材を見つけられるかが重要になります。

具体的には、「新卒採用の早期化」や「長期インターンの導入」など、従来の採用になかったアプローチを取り入れている企業が増えています

候補者の辞退

新卒採用において特に悩ましいのが学生の内定辞退問題です。
ここ数年で学生の内定辞退率は増加しており、内定を出しても油断できない状況にあります。

ただ、複数社同時に選考を受けることが一般的であるため、面接辞退を確実に減らすのは限界があります。なるべくこのような状況を減らすために、面接時に学生のグリップを握れるよう対策しましょう。

採用リソースの不足

新卒の採用目標人数に対して人事のリソースが足りない企業が増えています。

特にベンチャーではひとり人事体制なことも多く、入社後の研修や評価体制の設計など採用以外にもやるべき事が多いため、採用に全力を注ぐことが難しい場合があります。また、中途採用と新卒採用では必要なノウハウや活用する媒体が異なるため、結果が出るまでに一定の時間を要する事があります。

「リソースがない」「採用のノウハウがない」などの課題を抱えている企業は、業務の一部または全体を採用代行(RPO)にアウトソースすることも一つの手段です。

おすすめの採用代行業社のまとめましたので、下記の関連記事も併せてご覧ください。

採用手法の選定

従来の新卒採用は企業が求人を出して、自然応募を待つスタイルが一般的でした。

しかし、売り手市場になってからは企業の積極的なアプローチが求められ、媒体運用だけでなく、SNSを活用した採用や広報コンテンツの強化など、トレンドの採用手法も取り入れる必要が出てきました。

特にZ世代はネットで情報収集する事が多いため、最近では採用広報に力をいれる企業が増えています。ただ、採用手法と言っても様々な種類があるため、「コスト」「リソース」「採用目標人数」など、様々な観点から自社にマッチした手法を取り入れると良いでしょう。


【目的別】おすすめの新卒採用手法

ここまで定番の採用手法から従来の採用手法をみた上で、実際に自社にはどの採用手法が合っているのかみていきましょう。

①採用の工数を減らしたい

人事のリソースが不足している企業は、なるべく工数のかからない採用手法を活用しましょう。

・人材紹介
採用条件を明確にすれば、該当する学生をスムーズに紹介してもらえるため、従来の選考プロセスの工数を削減できます。ただし、採用条件を厳格に設定しすぎたり、Feeの交渉が強引だと、紹介してもらえる数が下がるので、人材紹介会社が優先的に推薦したくなるような条件にしましょう。

・採用代行(RPO)の導入
採用のプロが媒体のノウハウを活かして、求人票の作成からスカウトの送付まで、業務の一部または全てを代行してくれるため、人事はコアな業務に専念することができます。価格も対応範囲によって異なるため、採用予算に合わせて依頼することが可能です。

・ATSの導入
採用周りを一括管理したい企業におすすめです。ATSを導入することで、候補者管理に漏れをなくしたり、他部署とのコミュニケーションコストを減らすことができます。

②自社の認知度を上げたい

・求人広告(就活ナビサイト)
多くの学生が一度は登録するため、認知度を高めやすいです。認知度向上を目的として利用する場合は、広告にお金をかけたほうがいいでしょう。

・就活イベント(合同説明会)
特に志望度が高くない潜在層の学生や、他の企業目当てで参加した学生とも接触できるため、さまざまな目的を持った学生へ認知度を広めることができます。他社よりも結果を残したいのであれば、呼び込みやブースの工夫は必要です。

・学内セミナー
大学構内に企業情報が掲示されたり、キャリアセンターからのお知らせとしてセミナー情報が案内されます。学内セミナーを開催することで、多くの学生に自社を知ってもらえるでしょう。

・SNS採用
TwitterやTikTokなどのSNSは、リツイートやおすすめ機能で情報が拡散されていきます。拡散数が多ければ、自社を知らなかった学生にも届くため、認知度を広げることができます。

・オンライン採用
オンラインの説明会や選考会であれば、移動時間や費用を気にせずに手軽に参加ができます。オンラインの統一説明会も多く開催されており、認知度の拡大も可能です。

③質を重視した採用をしたい

採用人数よりも、学生の質を重視したい企業におすすめの手法です。

・ダイレクトリクルーティング
自社の採用要件にマッチする学生に、直接アプローチすることができるため、質の高い人材を採用することができます。

・ジョブ型採用
入社後のポジションを特定することで、その職種に精通した学生を採用できます。職種別採用のみでは不足する場合には、総合職採用と職種別採用を巧みに組み合わせて採用戦略を構築しましょう。

・リファラル採用
優秀な学生からの紹介は質の高い人材な可能性が大きいです。また知人を通じて事前に自社のことを知ってくれているため、ミスマッチも防げるでしょう。

・RPO導入
企業の欲しい人材を事前にヒアリングしてから採用活動を行うため、候補者のミスマッチが減ります。また、要件にあっていない学生はRPOがスクリーニングしてくれるため、余計な工数もかかりません。

④理系学生を採用したい

理系学生は数が限られ、特定の学部の学生を的確に採用するのが課題と感じる担当者も多いのではないでしょうか。そんな企業様におすすめの手法は以下になります。

・学内イベント
特定の専攻を標榜する大学の学内イベントや、研究室を直接訪れることで、求める学生と効率的に出会うことができます。大学や研究室を通じてアプローチすることで、学生にとっても信頼感が生まれ、費用もほとんどかからないのが利点です。

・ダイレクトリクルーティング/人材紹介
目指す学部や専攻の学生にピンポイントでリーチできます。前述の通り、大学や研究室との関係をゼロから築くのは難しいですが、ダイレクトリクルーティングならば、大学とのつながりがなくても理系学生との接点を得ることができます。

・ミートアップ
ミートアップは主催者側がコンテンツを決めることができるため、例えば「就活に迷っている理系学生話しましょう」みたいなテーマだった場合、理系生徒だけ集めて話すことができます。

⑤自社カルチャーにマッチした学生を採用したい

ベンチャー・スタートアップは自社のカルチャーにマッチした人材を欲する傾向にあります。カルチャーマッチした学生はどの手法が有効的かみていきましょう。

・インターンシップ
学生時代からリアルな職場体験ができるインターンシップは、就職活動に役立だったり、同年代より早く市場価値を上げることができる理由からとても人気です。企業の理念やビジョンに共感して決める学生が多いため、そのまま正社員になるケースも珍しくありません。

・SNS採用
SNS採用が強い企業は自社のブランディング確立が非常に上手です。またダイレクトリクルーティングと違い、企業が日々発信するコンテンツに興味を持ち自発的に応募をしてくれるため、学生の温度感が高い状態で選考を進めることができます。

・採用ピッチ資料
採用ピッチ資料に掲載された企業の実態を理解した上で、選考に応募してくれる学生は、自社との適性が高い可能性があります。そのため「企業が伝えたいこと」ではなく「求職者が知りたいこと」に焦点を当てることが肝要です。


最新版の採用手法を使った企業の成功事例

情報のキャッチアップが早い企業は、すでに最新版の採用手法に取り組んでいることが多いです。各採用手法で成果を出した企業を3社ほどまとめました。

株式会社ニトリ

概要

製造、物流、IT、小売の機能を包括する『統合製造物流小売企業』。日本の家具メーカーランキングでは一位を獲得しており、現在も成長中の企業です。

実績

新卒採用のLINE公式アカウントを活用しており、LINEの友だちを2023年9月末時点で62,606人獲得しています。LINEは学生が最も利用しているSNSなだけでなく、メールと違ってかしこまった文章でなくても問題ないところが一番の利点と言われています。

住友ファーマ株式会社

概要

住友グループの大手製薬会社。神科領域では欧米でも売れた製品が主力となっています。

実績

内定者リファラルで50名のエントリーがありました。若手社員から企業の魅力を発信したことで、多くのエントリーを獲得されたとみられます。

株式会社WizWe

概要

習慣化プラットフォームを提供しているベンチャー企業。2023年に資金調達もしており、現在急成長中の企業です。

実績

2年連続新卒の採用KPIが未達でしたが、24卒採用でRPOを導入したことで、採用目標人数を達成することができました。自社の魅力を打ち出し、学生一人ひとりにパーソナライズ化のスカウト文章を送ったのが一番大きな理由と見られています。

新卒採用にお困りなら「即戦力RPO」

新卒採用のトレンドは年々変化しているため、素早い情報のキャッチアップが必要です。今はトレンドの手法でも、来年には定番化になっている可能性も全然あります。

「リソースがない」
「ノウハウがない」
「コストを削減したい」

新卒採用において上記のお悩みを抱えている企業様は、弊社即戦力RPO」にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

井上愛海のアバター 井上愛海 株式会社ミギナナメウエ 執行役員

2022年9月東京大学大学院在籍中に株式会社ミギナナメウエの執行役員に就任。
即戦力RPO事業の事業責任者を担い、これまでに80社以上の採用支援に携わる。
【以下実績】
・シリーズBのスタートアップ企業の20名のエンジニア組織を40名まで拡大
・CTO、PM、メンバークラスを採用しゼロからのエンジニア組織を立ち上げに成功

目次