ダイレクトリクルーティングの費用対効果って結局どう?コスパの良い媒体や相場を紹介

人材不足が続き、人材採用の競争が激しくなる中、さまざまな企業で採用手法の多様化が進んでいます。

その中の一つが「ダイレクトリクルーティング(スカウト採用)」という“攻め”の採用手法です

近年、「これまでのような受け身の体制では応募がこない」「質の高い母集団形成ができない」といった課題を抱える企業を中心に、活用する企業が増えています。

この記事ではダイレクトリクルーティングを導入または検討している企業に向けて、料金形態やメリット・デメリットについて解説します

  • ダイレクトリクルーティングを始めたいけど、費用対効果が合うか分からない
  • 自社に合うダイレクトリクルーティング媒体が知りたい
  • ダイレクトリクルーティングですでにコストがオーバーしてしまっている

上記のような悩みがある方は、ぜひご覧ください!

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目次

ダイレクトリクルーティングの費用は他の手法よりコスパがいい?

結論、ダイレクトリクルーティングはある一定の条件・職種においてはコストを抑えられる可能性があります

具体的には、下記のような際に費用を抑えられる可能性があります。

  • 母集団が多い要件(第二新卒の営業など)
  • 知名度がある企業の採用
  • ビジョンや訴求ポイントがはっきりしている企業
  • 年収が高いハイレイヤー人材を採用する場合

例えば、母集団が多い要件であればわりとすぐに採用できる可能性が高いので求人を掲載して待つよりも企業側からアプローチする方が早く接点を持って採用に繋げられますし、知名度があったり訴求がハッキリしている企業であれば、スカウト返信率が高くなる傾向にあるので同じく他の手法よりも採用期間を短くして、コストを抑えられます

また、年収が高い人材はそもそも求人を掲載して待っているだけではなかなか採用できませんし、だからといって人材紹介(エージェント)を使ってしまうと成果報酬としてかなりの手数料を取られてしまうので、ダイレクトリクルーティングの方が安く採用できる可能性があるのです

上記はあくまでも一例なので、他の条件下においてもダイレクトリクルーティングでコストを抑えることができる可能性があります。自社の採用においてダイレクトリクルーティングが適しているかどうか分からない方は、ぜひコチラから無料相談にお申し込みください。

ダイレクトリクルーティングの費用対効果と相場

ダイレクトリクルーティングを行う際にかかる費用(コスト)は、以下の3つに分解することができます。

  • ダイレクトリクルーティング媒体の導入費用および成果報酬
  • 社内の人的コスト
  • 業務を外注する際の費用

それぞれの費用相場や平均値は、以下の通りです。

費用種別内訳料金
媒体利用費初期費用10〜15万円
成果報酬型新卒:25万円〜70万円(年収の25~40%)
中途:60万円以上(年収の25~30%)
月額固定型10〜400万円/月
社内の人件費正社員30万円〜/月
業務委託15万円〜/月
外注費戦略設計からの代行30万円〜/月
業務代行15万円〜/月

正社員の人件費に関しては、ダイレクトリクルーティングの業務だけを行うわけではないので、このコストがまるまるかかるわけではありませんが、複数人で兼務する場合は同等もしくは記載額以上の費用がかかるでしょう。

例として、相場に沿って年収550万円のエンジニアを2名採用する場合のシュミレーションをご紹介します。

月額制の媒体を利用して3ヶ月で採用した場合:

{30(媒体)×3(ヶ月)+90(人件費)}÷2(名) =90万円(一人あたり)

成果報酬制の媒体と業務委託を利用して1年で採用した場合:

15(初期費用)+(550×0.25)×2(成果報酬)+180(人件費)÷2(名)=235万円(一人あたり)

一見すると145万円もの差があるので①を選びたくなりますが、月額制と成果報酬制では特徴がかなり違うので企業のニーズやリソースなどに合わせて安さをとって①を選ぶこともあれば、多少コストがかかっても②を選ぶ方がいいこともあります。

ダイレクトリクルーティング媒体における月額制と成果報酬制の違いについては、次で詳しくご紹介します。

ダイレクトリクルーティングの費用形態とおすすめ媒体

先述した通り、ダイレクトリクルーティングには下記2つの料金形態があり、それぞれに特徴があります。

月額型-採用人数が多い企業におすすめ

定額型のダイレクトリクルーティングは毎月または毎年固定の費用が発生する料金形態です。

契約期間内であれば何名採用しても追加の費用が発生しないため、大量採用を計画している企業や、採用単価を抑えたい企業には非常に適しています。また定額型の媒体はプランが複数用意されているのも特徴です。使用期間や利用できる機能によって価格が異なるため、自社の計画にあったプランを選びましょう。

成功報酬型-リスクを極限まで小さくしたい企業におすすめ

成功報酬型のダイレクトリクルーティングは、一名採用するごとに費用が変動する媒体です。

職種や理論年収関係なく一律の料金体系のものもあれば、候補者のスキルによって異なる媒体もあります。成功報酬型のほとんどは初期費用or利用料が別途でかかるため、採用の有無に限らずコストが発生してしまいます。エンジニア特化のものはほとんどこの仕組みです。

月額型のおすすめダイレクトリクルーティング媒体

Wantedly

ウォンテッドリー株式会社が運用するWantedlyは「共感でつながる採用」を謳っている媒体で、新卒から中途採用、エンジニア採用まで様々な職種を採用することができます。採用だけでなく、採用広報の機能も充実していることから、自社の認知を広げながら候補者の獲得を行うことができます。

LAPRAS SCOUT

LAPRAS株式会社が運営する「LAPRAS SCOUT」はエンジニア特化のスカウト媒体では珍しい月額制の料金形態を取り入れています。登録しているユーザーだけでなく、AIがインターネット上をクローリングして見つけた非ユーザー(潜在層)にもアプローチすることが可能です。

また、サービスがまだ新しいので、企業側の利便性に合わせてスカウトの送付条件が頻繁にリニューアルされています。

月額型ダイレクトリクルーティング媒体のメリットとデメリット

定額型ダイレクトリクルーティングのメリットについて見ていきましょう。

メリット①:何名採用しても追加費用が発生しない

期間内に採用すればするほど採用単価を抑えられるので、採用単価を抑えたい企業や大量採用を計画している企業におすすめです。

しかしターゲットの年収レンジが高い場合は、そもそもの母数が少ないため大量採用が難しいです。反対にポテンシャル人材をターゲットにおいている場合には、採用単価を安く抑えることができるでしょう。

メリット②:月払いに対応しているため、支払いの負担額を減らせる

定額型のダイレクトリクルーティングのほとんどが、月払いに対応しています。

そのため、今すぐ多額のキャッシュを用意できない企業にとっては、支払いの負担を減らすことができるので、媒体導入のハードルを下げることができます。

しかし、中には定額型でも一括のお支払いしか承っていないものもあるので、導入する際には注意が必要です。

デメリット:採用に至らなかった場合、費用が無駄になる

採用しても費用が発生しないメリットを持っている反面、採用に至らなかった場合は費用が無駄になるというデメリットがあります。

そのため、採用のノウハウを持っていない状態で運用したり、そもそもターゲットが全くいない媒体を選定してしまうなどの事態は防ぐ必要があります。

特にエンジニアは採用するポジションやレイヤーによって媒体が異なるため、媒体選定前にどんなターゲットを採用したいかペルソナ像を明確にしておく必要があります。

成功報酬型のおすすめダイレクトリクルーティング媒体

Paiza

paiza株式会社が運営する「paiza」は、独自のプログラミングスキルチェックの結果に基づいてランクが割り当てられ、そのランクによって成功報酬のパーセンテージが異なります。導入費用が無料のため、コストかけずに媒体を増やしたい企業におすすめです。

Green

株式会社アトラエが運営する「Green」は業界初の成功報酬型の料金形態を取り入れた媒体です。

成功報酬以外にも初期費用がかかりますが、利用するプランによって初期費用額が変動します。また、採用が難しい職種ほど成功報酬が高いですが、例えば同じバックエンドエンジニアであればミドルクラスでもCTOクラスでもコストが変わらないのが大きな特徴です。

成功報酬型ダイレクトリクルーティング媒体のメリットとデメリット

成功報酬型ダイレクトリクルーティングのメリットについて見ていきましょう。

メリット①:採用に至った場合のみコストが発生する

成功報酬型は、候補者が採用に至って初めて費用が発生するため、無駄な出費を防ぐことができます。人材紹介と仕組みは似ていますが、ダイレクトリクルーティングの方が成功報酬のパーセンテージが低いため、人材紹介よりも安く採用することができます。

ただし媒体によっては利用料や初期費用がかかるものもあるため、すべての媒体がこれに当てはまるわけではありません。

メリット②:候補者のスキル関係なく一律の成功報酬額

人材紹介ですと市場価値が高いエンジニアや、採用が困難な管理職は成功報酬の割合が30~40%と高い傾向にあります。一方のダイレクトリクルーティングは、候補者のスキル関係なく一律の成功報酬を設けているものが多いです。

一律の成功報酬ですと、運用力次第でハイレイヤーの人材を市場の価格より安く採用することができます。Greenとかですとエンジニア職は一律120万円の成功報酬のため、優秀な人材を採用できるほど単価を抑えることができます。

デメリット:一定以上の成功報酬が必ず発生してしまう

成功報酬額と別に、初期費用や利用料を設けている媒体があります。

一度支払うと半永久的に利用できるものもあれば、毎月・毎年支払いが発生するものもあります。キャッシュが豊富にある企業ですと問題ありませんが、予算が少ない企業は利用料が発生しないものを使うことをお勧めします。

ただし、媒体によっては初期費用や利用料が安いものもあるため、詳しい金額は各媒体にお問い合わせして聞いてみましょう。

月額型ダイレクトリクルーティングがマッチしている企業

月額型のダイレクトリクルーティングはどのような特徴を持っている企業に適しているのでかみていきましょう!

大量採用を計画している

候補者の質より量を重視している企業は月額制の媒体の方がマッチします。

何名採用しても別途費用がかからないため、人事も期間内で集中した採用活動を行うことができます。

ただし、スキルが高い売り手市場の人材は大量採用は難しいです。どちらかというと、ポテンシャル採用を重視している企業や、SESのような多様なスキルを認めている企業だと効果を感じやすいでしょう。

採用担当の運用リソースが余っている

ダイレクトリクルーティングは、様々な採用手法の中でも特に運用工数がかかるため、人事のリソースが余っている企業は運用に工数を割くことができるため、高い効果を期待できるでしょう。

特にスカウト送付は最も時間がかかります。候補者のピックから、現場の方にスクリーニングしてもらい、そこから一人ひとりパーソナライズ化した文章を送付しないといけないため、母集団を形成するのには工数と時間がかかるのです。

このようなことから、人事のリソースが余っている企業は、媒体の運用に時間をかけることができるため、高い効果を期待することができます。

採用単価を抑えたい

候補者のレベル関係なく採用単価が一律なため、採用単価を抑えたい企業にお勧めです。

定額型の媒体の中でも、ポテンシャル層だけでなく、CxOクラスまで登録していることもあるため、運用力次第で優秀な人材を採用することができるのです。

優秀な人材に興味を持ってもらうには、候補者の目線に立って求人票やスカウト文章を作成する必要があります。狙っているターゲットによって、訴求軸も変えていきましょう。

成功報酬型ダイレクトリクルーティング媒体がマッチしている企業

続いて成功報酬型にマッチしている企業について見ていきます。

採用したいターゲットの特徴が決まっている

成功報酬型の媒体の多くが、ある職種やレイヤーに特化したものが多いです。

例えば「若手ハイレイヤー特化のAMBI」や、「ハイレイヤーエンジニア特化の転職ドラフト」など、媒体ごとにターゲットの特性が決まっていることが多いです。

またこのような媒体のほとんどが成功報酬型のため、自社で採用したいターゲット像が決まっている場合は、成功報酬の媒体を活用した方が質の高い母集団を形成できます。

先行投資にコストをかけたくない

一部の企業では先行投資にコストをかけることに否定的な考えを持つことがあります。

「今までダイレクトリクルーティングを活用して採用成功した事例がない」「自社で媒体を回せるリソースがない」など、このような企業の場合には先行投資にコストをかけるのは難しいでしょう。

成功報酬型だと、採用に至るまで費用が発生しないため、先行投資に費用をかけたくない企業でも安心して使うことができます。ただし、初期費用や利用料を設けている場合もあるので、事前に調べておきましょう。

まとめ

ダイレクトリクルーティングの料金形態は主に成功報酬型と定額型の2つに区分されます。

媒体によってはターゲット層や料金形態が大きく異なるため、比較検討の上で自社に合ったサービスを選無ことが重要です。ただ、料金はあくまでも判断材料の一つなので、媒体を選定する際には「ターゲットがその媒体にいるかどうか」が最も重要です。

さらに、ダイレクトリクルーティングは採用担当者の業務負担が大きいため、母集団形成に時間がかかります。そのため中長期的な目線で媒体を運用することが重要です。

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この記事の監修者

井上愛海のアバター 井上愛海 株式会社ミギナナメウエ 執行役員

2022年9月東京大学大学院在籍中に株式会社ミギナナメウエの執行役員に就任。
即戦力RPO事業の事業部長を担い、これまでに150社以上の採用支援に携わる。
【以下実績】
・シリーズBのスタートアップ企業の20名のエンジニア組織を40名まで拡大
・CTO、PM、メンバークラスを採用しゼロからのエンジニア組織を立ち上げに成功

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