「転職するのは当たり前」という風潮が強くなってきた現代ですが、同時に人口減少が進んでいる今、「いかに転職希望者にアプローチするか」に頭を悩ませている企業の採用担当者は、少なくありません。
そんな中で注目されているのが「転職潜在層」です。
本記事では、そんな転職潜在層の概要、採用活動で転職潜在層にアプローチすべき理由、転職潜在層へアプローチするための方法などについて解説します。
転職潜在層に興味がある企業の採用担当者様は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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転職潜在層とは
転職潜在層とは、転職に対して一定の関心を持ちながらも、実際には転職活動を実施していない人々(層)のことです。
例えば、「転職サイトには登録しているけど、実際に求人の応募はしていない」「SNSで転職関連の情報をぼんやり眺めているだけ」といった方々は、まさに「転職潜在層」となります。
そんな転職潜在層の方々は、”ちょっとしたキッカケ“で転職に動き出す可能性があります。
“ちょっとしたキッカケ”とは、例えば下記のようなことがあります。
- 身近な人が転職していい環境に行った
- 仕事で上司に理不尽なことを言われた
- ワークライフバランスで妻と揉めた
- 大きなプロジェクトをやり終えてひと段落した
- 企業からきたスカウトに無性に惹かれた
「今はいいや」と思っていても、案外簡単に人の意思は変わるものです。上記のようなきっかけが起こったときに自社を一番に思い出してもらえるために、あるいは自社からのアプローチがきっかけで転職意欲を高めてもらうことができるように動けたら非常に大きな一歩なのです。
転職潜在層と転職顕在層の違い
転職潜在層とは対照的なのが、積極的に転職活動を行っている「転職顕在層」です。
転職顕在層の方々は「今すぐ転職したい」と考えているため、転職に関する情報やイベントに関する感度は、転職潜在層よりもかなり高く、アプローチもしやすいです。
株式会社YOUTRUSTが発表した「求職者・候補者の転職意識の実態」によると、転職顕在層は1割程度であるのに対して、転職潜在層は6割程度となっており、母数では転職潜在層が約6倍と非常に多いです。
そのため、企業の採用担当者は「いかに効率良く転職潜在層にアプローチをするか」が採用活動を成功させるカギとなるのです。
転職潜在層が抱えているニーズ
続いては、転職潜在層が抱えている主なニーズを3つ紹介します。
①転職に関する情報を収集したい
転職潜在層が抱えているニーズの1つ目は「転職に関する情報を収集したい」です。
転職潜在層の方々も「いい企業があれば転職したい」という気持ちを持っているため、業界の動向や企業の業績、年収、福利厚生など、転職に関する情報を知りたいというニーズをぼんやりと持っています。
そのため、転職潜在層の方々の多くは、”一旦”転職サイトに登録して、SNSで流れてくる採用情報を見たり、転職情報を発信しているサイトをたまにチェックしていたりします。
②自分の市場価値を知りたい
転職潜在層が抱えているニーズの2つ目は「自分の市場価値を知りたい」です。
自分の市場価値を知ることは、自分が転職できる可能性のある企業を絞り、自分のキャリアプランを設計するうえで、有効的な手段です。そのため、多くの転職潜在層の方々は、まずは自分の市場価値を知りたいというニーズを抱えています。
しかし、転職潜在層はあくまでも「いますぐ転職をしたい」とは考えていないため、エージェントやキャリアカウンセラーに相談することには抵抗感を持っている場合があります。一方、オンラインでの無料診断やアンケート程度の軽いものであれば、利用する可能性はあります。
③今よりもいい企業があれば転職したい
転職潜在層が抱えているニーズの3つ目は「今よりもいい企業があれば転職したい」です。
転職をする方の多くは、「今の仕事よりも年収をアップさせたい」「今よりもワークライフバランスが取れる働き方をしたい」など、総じて「今よりもいい企業に転職したい」と考えています。そしてこれは、「転職潜在層」においても同様です。
そのため、転職潜在層の方々は企業の労働環境や労働条件に関する情報に敏感です。実際に応募はしないまでも、「いい条件の企業だな」「面白そうな事業をしているな」と認知してもらうことはできます。
採用活動で転職潜在層にアプローチすべき理由
続いては、採用活動で転職潜在層に積極的にアプローチすべき理由を3つ紹介します。
理由①:実際に転職活動を行っている人よりも数が多いから
採用活動で転職潜在層にアプローチすべき理由の1つ目は、実際に転職活動を行っている人よりも数が多いからです。
先述した通り、実際に転職活動を行っている「転職顕在層」より、転職潜在層の割合は6倍以上も多いのです。
もちろん、採用に繋がる可能性という点で考えれば、転職顕在層にアプローチする方が合理的ではありますが、アプローチする母数を拡大するためには、転職潜在層は無視できません。
そのため、企業の採用担当者は転職顕在層と同様に、転職潜在層にも積極的にアプローチをする必要があるのです。
理由②:他社との競争率が低いから
採用活動で転職潜在層にアプローチすべき理由の2つ目は、他社との競争率が低いからです。
多くの企業は転職顕在層へのアプローチは行っているものの、転職潜在層にまでしっかりアプローチできている企業は多くありません。なぜなら、転職潜在層を探し出すには一定の時間とコストが必要となるからです。
そのため、転職潜在層へのアプローチは、競争率が低く、適切にアプローチすればかなり有効な採用戦略なのです。。
しかし、最近ではSNSやWeb広告を利用して転職潜在層へアプローチする企業も徐々に出て出てきているため、競争率の低い今のうちに始めるべきなのです。
理由③:企業からアプローチを受けることで転職を決意する人もいるから
採用活動で転職潜在層にアプローチすべき理由の3つ目は、企業からアプローチを受けることで転職を決意する人もいるからです。
転職潜在層は転職に魅力を感じつつも、なんらかの理由で転職活動に踏み切っていない層です。。
そうした状況での、企業側からの面談や面接のオファーは、転職潜在層の不安を取り除き、転職を決意させるきっかけになり得るのです。
そのため、企業の採用担当者は少しでも「この人良さそうだな」と感じたら、遠慮なくアプローチをするのがおすすめです。
転職潜在層へアプローチするための方法
続いては、転職潜在層へアプローチするための方法を5つ紹介します。
方法①:転職サイトに求人を掲載登録する
転職潜在層へアプローチするための方法の1つ目は、転職サイトに求人を掲載することです。
今すぐに転職を検討していなくても、転職サイトに登録して求人情報を探している転職潜在層の方々は大勢います。そのため、転職サイトに求人を掲載するだけで、自社の求人が転職潜在層の目に留まる可能性が出てきます。
ただし、転職潜在層に対しては採用情報を登録するだけではあまり意味がないため、会社の紹介文を丁寧かつ詳細に書いたり、社員インタビューを掲載したりなど、転職潜在層が「気になる」と思うような工夫が必要になります。
方法②:メールマガジンを発信する
転職潜在層へアプローチするための方法の2つ目は、メールマガジンを発信することです。
メールマガジンは、情報収集の意欲が高い転職潜在層の注目を引きやすいツールの一つです。
自社の最新情報や業界の動向、キャリアアドバイスなど有益な情報が詰まったメールマガジンを配信することで、「情報を得たい」と考えている方々からの注目を集めることが可能になります。
加えて、高頻度でメールマガジンを配信することで、読者との接触回数が増加し、企業名をしっかり覚えてもらうこともできます。企業名を覚えてもらうことで、転職潜在層が転職顕在層に変わったタイミングで、「そういえば、〇〇っていう会社もあったな」と思い出してもらい、選考に進んでもらえる可能性もあるのです。
方法③:オウンドメディアを運営する
転職潜在層へアプローチするための方法の3つ目は、オウンドメディアを運営することです。
オウンドメディアは、企業の情報発信ツールとしてポピュラーですが、効果的に活用すれば、採用活動にも繋げられる可能性を秘めています。
もちろん、転職潜在層へのアプローチに関しても同様で、「社内で活躍している社員へのインタビュー」「業界の最新のトレンド」など、転職潜在層が興味を持ちそうなコンテンツを掲載することで、転職潜在層に認知を拡大することが可能となります。
また、「オウンドメディアを運営している」こと自体が、企業に対する信頼感の醸成やブランディングに繋がるため、多少工数はかかってしまいますがオウンドメディアの運営は非常におすすめです。
方法④:公式SNSを運用する
転職潜在層へアプローチするための方法の4つ目は、公式SNSを運用することです。
企業が公式SNSを運用することで、日常的にX(旧Twitter)やInsatgram、FacebookなどのSNSを利用している方に自社の発信を届けることができます。
また、多くのSNSは「ユーザーに興味のある投稿を表示する」というアルゴリズムになっているため、転職潜在層が興味を持つような投稿をすることで、転職潜在層に効果的にアプローチすることができます。
さらに、SNSは拡散力が高いため、興味を持ってもらえる投稿を一定期間続けられれば、短期間で大勢の転職潜在層にアプローチすることも可能です。
方法⑤:LINE公式アカウントを運用する
転職潜在層へアプローチするための方法の5つ目は、LINE公式アカウントを運用することです。
SNS運用と似ていると思われるかもしれませんが、LINE公式アカウントの運用は、どちらかと言えばメールマガジンに近い役割を果たします。
LINEは日常的な連絡手段として活用するユーザーが多いため、その他のSNSよりもユーザーとの距離が近く、商品・サービスの訴求をしたときに、より購入に繋がりやすいという特徴があります。
そのため、SNSやオウンドメディアで興味を持ってもらったユーザーにLINE公式アカウントへの登録を促し、そこからさらに訴求をしていく、というのが一般的な使い方です。
これは、転職潜在層へアプローチする際にも有効で、何らかの媒体で集めた転職潜在層にLINEのともだち登録をしてもらい、そこから自社の説明会や面談の案内を送信する、という流れとなっています。
方法⑥:Web広告を配信する
転職潜在層へアプローチするための方法の6つ目は、Web広告を配信することです。
Web広告はターゲットを絞って配信できるため、転職潜在層に絞ってアプローチをすることが可能です。また、Web広告は配信を重ねるごとに、パフォーマンスが最適化されていくため、小さなコストで大きな成果を挙げられる可能性もあります。
ただし、配信する媒体ごとに特徴があり、ユーザー層が異なるため、どの媒体で配信するのかは精査しておく必要があります。「転職」の場合は、X(旧Twitter)やFacebookがおすすめです。
転職潜在層を採用するためのポイント
続いては、転職潜在層を採用するためのポイントを3つ解説します。
ポイント①:候補者の属性ごとに訴求を変える
転職潜在層を採用するためのポイントの1つ目は、候補者の属性ごとに訴求を変えることです。
一口に「転職潜在層」と言っても、「転職サイトに登録しているけど、何もしていない」「SNSで情報は集めているけど、転職サイトには登録していない」「転職したいと思っているだけ」など、転職に対する意思は各々異なります。
それなのに、「転職潜在層」として一括りにして、すべての属性に同じように訴求してしまうと、結果的にどの属性にも響かず効果がほとんど出ない、といった可能性もあります。
そうならないためにも、アプローチをする前に転職潜在層の属性分けを行い、どの属性を狙って、どのような訴求をするべきなのかを考える必要があるのです。
ポイント②:定期的にアプローチする
転職潜在層を採用するためのポイントの2つ目は、定期的にアプローチすることです。
転職潜在層は転職に興味を持っている反面、求人に応募したり、面接を受けたりといった具体的な行動を起こすまでには至っていない場合が多いです。そのため、何度かアプローチをして、徐々に興味を引く必要があります。
具体的には、メールマガジンやLINE公式アカウントの配信、オウンドメディアでの記事配信など、さまざまな手法があります。
ポイント③:丁寧かつ興味を引くスカウトメッセージを送る
転職潜在層を採用するためのポイントの3つ目は、丁寧かつ興味を引くスカウトメッセージを送ることです。
転職潜在層は転職に興味を持ちつつも、興味の度合いで言えば、転職顕在層よりも低い場合がほとんどです。そのため、テンプレート的なメッセージではなく、丁寧かつ転職潜在層の気持ちに寄り添うようなスカウトメッセージを送ることが重要です。
例えば、社内で活躍している社員のキャリアアップの事例や、自社のワークライフバランスに対する取り組みの情報を盛り込んだメッセージなどは、あまり転職意欲が高くない転職潜在層にも興味を持ってもらえるでしょう。
まとめ
今回は、転職潜在層の採用に関して解説しました。
転職潜在層に効果的なアプローチができれば、採用効率は飛躍的に向上する可能性があります。
転職潜在層へのアプローチに興味がある企業の担当者様は、本記事を参考にして、ぜひ転職潜在層にアプローチしてみてください。