【2024年最新】業種ごとの採用ブランディング事例13選

採用ブランディングが注目を集めるようになり、自社でも取り組んでみたいと考えている方が増えています。

しかし「ブランディングといっても具体的に何をすればいいのか」「どのような取り組みが自社に合っているのか」など、実際の進め方が詳しく分からず困っている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、採用ブランディングの事例と採用ブランディングを成功させるコツをご紹介します。事例では、ITをはじめ、メーカーや建設業、サービス業など幅広い業種の事例をまとめているのでぜひご覧ください。

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目次

採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、採用ターゲットに自社の企業価値や風土、事業内容などを知ってもらい、自社への興味と入社意欲を高めてもらうための施策す。

企業のブランディングは第三者に認知してもらいたい価値観や強みを伝えることが目的ですが、採用ブランディングは自社が求める人材に「自社で働きたい」と思ってもらうことが目的です。

そのため、採用ターゲットに興味を持ってもらえるよう、採用ターゲットのニーズを徹底的に分析した上で、そこから逆算してコンテンツを企画し、発信していくことが重要になります。

大企業では過半数の企業が採用ブランディングに取り組み始めている

株式会社PR Tableの「採用ブランディングにおける取り組み実態調査」によると、大企業の57.5%が採用ブランディングに取り組んでおり、注目を集めている方法だと言えます。

採用ブランディングの重要性とメリット

採用ブランディングは、採用市場が激化する中で自社にとって必要な人材を採用するために、近年非常に重要視されています。

回答した企業の6割以上が人手不足を感じている

日本商工会議所東京商工会議所」が実施した「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査」によると、現在の採用市場では約63%の企業が人手不足を感じており、さらに全体の3社に1社は人手不足の状況が事業の運営において非常に深刻なレベルであると回答しています。

給与や福利厚生などの待遇面だけを訴求するのではなく、自社ならではの魅力や価値を伝えてファンを増やし、採用市場で自社の存在感を高めていくことができなければ、優秀な人材の採用は難しいでしょう。

このように採用が難しくなっている現代では、適切な採用ブランディングをおこなうことで、自社の考え方や思いに共感した人材からの応募が集まるようになるのです。

【採用ブランディングのメリット】

  • 採用におけるミスマッチを防止できる
  • 競合他社と魅力を差別化でき採用市場で存在感を発揮できる
  • 採用コストを削減できる
  • 転職潜在層や今後の採用ターゲットから第一想起してもらえる

採用が難しい時代だからこそ、未来を見据えて自社のファンを増やすことができる「採用ブランディング」が注目されています。

採用ブランディングの手法

採用ブランディンクでは、下記のような手法が検討できます。

【採用ブランディングの手法の例】

  • 採用サイトで自社の強みや働き方などを発信する
  • SNSを活用して定期的に情報発信をする
  • セミナーや説明会を実施する
  • 動画メディアに社員インタビューや働き方などを投稿する

採用ブランディングの手法はどれか1つを活用するのではなく、予算や期間、自社の採用ターゲットに合わせて複数組み合わせるのがおすすめです。

例えば、採用サイトでは、自社の強みや考え方、社員インタビューなどを掲載し、自社の社名を知っているレベルの求職者に、もっと興味を持ってもらいます。

その後、より興味を持った求職者を対象に説明会を開催することで、直接的な関係性を築き、応募への意思を高めてもらう施策ができるでしょう。

採用ブランディングの成功事例13選

ここからは、実際に採用ブランディングに成功している企業の事例をご紹介します。

IT企業やメーカー、大手企業ベンチャー企業など幅広い業種・規模の成功事例をまとめているので、自社の規模やすでに行っている採用施策、リソースなどをイメージしながらご覧ください。

株式会社メルカリ|内定者認知率100%の採用サイトを運営

出典:mercan公式サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用を目的としたオウンドメディア「mercan」で業種ごとの働き方やメルカリの取り組みを発信
  • 「私がここで働く理由」というコンテンツで入社後の働き方がイメージできる

フリマアプリ「メルカリ」を運営している株式会社メルカリは、2016年より採用を目的としたオウンドメディア「mercan(メルカン)」を開設しています。

採用力の強化を目的に、どのような働き方をしているのか、どのような人と働きたいのか、採用に関する情報を積極的に発信しています。

例えば「私がここで働く理由」というコンテンツではメルカリに入社してからのやりがいや仕事内容を語っており、求職者が入社後にどのような働き方ができるのかイメージが持てる点が特徴です。

その結果、国内内定者の「mercan」認知率は100%で、同社の採用活動に大きく貢献するメディアに成長しました。

日本マクドナルド株式会社|採用フローに沿ったコンテンツを用意

出典:日本マクドナルド採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • オウンドメディアでは採用フローに沿ったコンテンツを展開し、より志望度が高まった人材に応募してもらえるように工夫している
  • サイト全体にシンボルカラーである赤と黄色を使用しマクドナルドブランドを強調

ファーストフードのフランチャイズ展開をしている日本マクドナルド株式会社は、採用を目的としたオウンドメディアを運営しています。

オウンドメディアはコンセプトである「あなただから、動かせる心がある。」が伝わるような従業員の生き生きと働く姿を掲載。ブランドのシンボルカラーやポップなデザインを使い、見やすくて飽きの来ないデザインを取り入れている点も特徴です。

また、採用のフローに沿ったコンテンツも用意し、より志望度が高まった人材に応募してもらえるように工夫をしています。

スクロールできます
採用フローに沿ったコンテンツ例
例①:就業のイメージができる仕事内容と入社後のキャリアパスがイメージできる情報を発信
例②:選考をイメージできる応募後のフローを分かりやすくまとめて記載
例③:応募でサポート体制が分かる応募で悩んだことを相談できる窓口を設置

さらに、店舗では直接スカウトをする方法も採用しており、マクドナルドをよく利用する顧客や自社のファンである顧客を取り込み採用数を増やしています。

トヨタ自動車株式会社|社員のストーリーを公開し求職者に共感してもらう

出典:トヨタ自動車株式会社採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用を目的としたオウンドメディアとは別に採用支援サービス「talentbook」を活用
  • 採用目的のオウンドメディアでは自社の強みや募集要項を分かりやすく掲載

自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社では、新卒中心だった採用から多様な人材が活躍できる採用へと方向転換しました。

そこで、採用を目的としたオウンドメディアとは別に採用支援サービス「talentbook」に個々の社員のストーリーを掲載。新入社員からベテラン社員までの働き方や職場の雰囲気などを伝えることにしました。

また、採用目的のオウンドメディアでは「トヨタはあなたで加速する」をキャッチコピーに掲げ、自社の強みや事業内容を分かりやすく伝えています。

採用の流れやよくある質問などもまとめており、採用サイトで興味を持った人が次の行動に移りやすい点も特徴です。

ダイキン工業株式会社|最適な情報を届けてブランド力を強化

出典:ダイキン工業株式会社採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用コンセプトが伝わる動画をオウンドメディアに掲載して自社の考え方を伝える
  • オウンドメディアでは「働く仲間」などのコンテンツで社員のリアルな声を発信

空調機や化学製品などを扱うメーカーダイキン工業株式会社は、同業他社とのバッティングが多く自社を第一志望とする学生が少ないことに課題を感じていました。

そこで、就活生に最適な情報を届けてブランド力を高めるために、下記のような取り組みをしました。

採用ブランディングの施策内容
採用目的のオウンドメディアのリニューアル「働く理由」や「挑戦のストーリー」などのコンテンツを作り自社の求める人物像や働き方が分かるように見直しをした
Webメディアでの発信ターゲット層に周知されているWebメディアにインタビュー記事などを掲載した
ソーシャルリスニングツール「THINK for HR」での分析どのような記事やSNS投稿が話題になっているのか分析をして採用活動に反映している

オウンドメディアではトップページに採用コンセプト「100→0の⼈材」を説明した動画を掲載。文字を読むことに抵抗がある世代にも、自社の思いを伝える工夫をしています。

また、「働く仲間」というコンテンツを制作し、社員の働き方や今後挑戦したいことなどリアルな声を届けている点もポイントです。

社員や内定者の本音を記載したページの反響が大きく、各種アンケートを見ると、興味を持つ就活生が増えている傾向が見受けられました。

株式会社サイバーエージェント|ロールモデルを設けずリアルな働き方を発信

出典:CyberAgent Way公式サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 「本当のサイバーエージェント」をテーマにコンテンツ制作をしている
  • ロールモデルを決めるのではなく様々な立場の社員にフォーカスをあてて働き方を紹介している

メディアやゲームなど多彩な事業を展開している株式会社サイバーエージェントでは、「良い(Yoi)人を自分(Jibun)たちでちゃんと(Chanto)採用する」と宣言をして採用ブランディングに取り組んでいます。

採用広報では、リアリティにこだわり「本当のサイバーエージェント」をテーマにコンテンツ制作をしている点が特徴です。

採用に特化したオウンドメディア「CyberAgent Way」では、事業に取り組む姿勢や自社の強みなどを継続的に発信しています。

女性のキャリア」では執行役員やママ社員など様々な立場の女性社員を紹介して、多様な働き方ができることを、アピールしています。

また、オウンドメディアにとどまらず、SNSでの情報発信や採用イベントなども実施して、採用に時間を割くことで自社に合う人材の確保につなげています。

ソフトバンク株式会社|人材ポートフォリオで必要な人材像を明確化

出典:ソフトバンク株式会社採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用目的のオウンドメディアではコンセプトから採用方法、会社概要までを分かりやすくまとめている
  • 人材ポートフォリオを整理し将来必要な人材像を明確化している

通信機器の販売や通信サービス提供などをしているソフトバンク株式会社は、求職者からの認知を獲得し、興味を持ってもらう採用活動を重視しています。

具体的には、採用目的のオウンドメディア運営や採用イベント、説明会の実施など、オンラインオフライン問わず求職者と様々な接点を持てる活動をしています。

オウンドメディアでは「誰よりも未来へ」というコンセプトから採用の方法、会社紹介までがまとまっていて、必要な情報にすぐにアクセスできる動線設計をしています。

最前線で働く社員」シリーズも設けて、1日のスケジュールや業務内容などリアルな現場の状況を伝えている点がポイントです。

また、採用ブランディングを推進するために、人材ポートフォリオを整理しました。各部署から将来的に必要になる人材の人数や、スキルなどの詳細情報を集め、5~10年後の人員計画を設計しています。

株式会社ニコン|ターゲットや媒体の見直しを実施

出典:株式会社ニコン採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

採用PJを発足してターゲットや媒体の見直しを実施・オウンドメディアでは「新人カメラ」というコンテンツを用意して社内のリアルな様子を届けている

光学機械器具の製造販売をしている株式会社ニコンは、新卒エントリー者数が大幅に減少しているという課題がありました。そこで、2021年12月より採用PJを発足し、下記のような施策を開始しました。

採用ブランディングの施策内容
採用ターゲットの明確化新卒採用、キャリア採用などの採用方法ごとに基準を明確にした
集客媒体の見直し・検討採用目的のオウンドメディアをリニューアルして求職者が知りたいコンテンツを充実させた
学生に訴求するポイントの再考若手社員を含めたディスカッションや調査などを実施して学生が本当に知りたい情報を把握した

採用目的のオウンドメディアでは、ブランドカラーであるイエローや動画を使い、見ているだけでワクワクするデザインに仕上がっています。

オウンドメディアのコンテンツである「新人カメラ」では、入社1年目の社員がニコンのカメラで社内のリアルな様子を伝えています。

様々な施策の結果、採用の応募者数は2022年卒と比較して2.5倍に増加しました。自社の魅力をしっかりと伝えることで、優秀な人材の採用ができている好事例です。

株式会社小学館集英社プロダクション|求職者の検討度に応じたコミュニケーション設計

出典:株式会社小学館集英社プロダクション採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 求職者の検討具合に応じてコミュニケーション手法を用意
  • 採用目的のオウンドメディアは漫画のコマ割をイメージさせるユニークなデザインを採用

メディア事業などを展開している株式会社小学館集英社プロダクションでは、事業部ごとに採用方法が異なる課題があり、下記のような視点から採用活動を見直しました。

採用ブランディングの施策内容
ツールの活用採用管理ツールやコミュニケーションツールなどを導入して採用活動の管理に役立てる
採用フローの設計採用の工程ごとに必要なフォローを明確にする
ペルソナに応じた情報発信他部署と協力しながら求職者のニーズに合うロールモデルや働き方を紹介できるようにする

採用活動の見直しとともに、採用目的のオウンドメディアも開設。「きっかけはキミだ」というキャッチコピーを打ち出し、企業の思いを伝えています。オウンドメディアは漫画のコマ割りをイメージさせるデザインで、求職者が興味を持てるように工夫をしています。

また「キャリアステップ」では10年以上働いている先輩の働き方に焦点をあてて、どのようなキャリアを描けるのかを伝えています。

株式会社三菱UFJ銀行|今まで可視化していなかった社員の働く姿を発信

出典:株式会社三菱UFJ銀行採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用支援サービス「talentbook」を活用して今まで可視化できていなかった社員の働き方を発信
  • オウンドメディアはキャッチコピーとブランドカラーのレッドが目を引くデザインが印象的

日本の三大メガバンクとして知られている株式会社三菱UFJ銀行は、キャリア採用をしているものの求職者に十分届いていないという課題がありました。

そこで、採用支援サービス「talentbook」を活用して、今まで可視化できていなかった実際に働く社員の姿を発信しました。

社員の働き方を発信したことで、システム・デジタル領域など多様な業種があることの認知につながりました。

また、採用目的のオウンドメディアは「金融のど真ん中で、プロになる。」というキャッチコピーとブランドカラーのレッドが目を引くデザインが印象的です。

自社情報やキャリア、採用情報が見やすくまとまっているため、検討度の高い求職者が応募に進みやすくなっています。

三井住友建設株式会社|オリジナルコンテンツで求職者の心を掴む

出典:三井住友建設株式会社採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 90秒動画で業務内容や強みを分かりやすく発信している
  • 社員の入社理由や仕事内容、やりがいが分かるコンテンツを制作して興味を持ってもらうきっかけにしている

建築事業や不動産開発事業などを行う三井住友建設株式会社は、採用目的のオウンドメディアでリアルな職場の雰囲気や仕事内容を発信しています。

求職者が興味を持てるように、下記のようなコンテンツを用意している点が特徴です。

採用目的のオウンドメディアのコンテンツ例
90秒動画自社の強みや業務内容などを90秒の動画にまとめて発信
業種、仕事紹介社員の入社理由や仕事内容、やりがいを発信
SMCC World通信海外赴任している日本人社員や現地採用スタッフの仕事の様子を発信

90秒動画は建築現場や実際に働く様子なども紹介されており、短時間で仕事の魅力が伝わる内容になっています。

また「業種、仕事紹介」では、業種や年齢が異なる社員の入社理由、やりがいなどが分かります。どのような働き方ができるのかイメージしやすく、興味を持ってもらうきっかけづくりができています。

株式会社ADKホールディングス|自社のファン化を目指してSNSを活用

出典:株式会社ADKホールディングス採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 新卒採用と中途採用に分けて異なる施策を実施
  • Instagramでは「なんでも質問箱」や「早期選考体験記」など求職者が知りたい情報を分かりやすく発信

広告代理店業などを展開している株式会社ADKホールディングスは、会社のファンになってもらうことを軸に採用ブランディングをしています。

企業側が選ぶのではなく求職者に「選ばれる」ために、対象者ごとに下記のような施策を実施しました。

対象者ごとの施策内容
新卒採用・検討フェーズで学生の相談に答える機会を設ける
・学生のペルソナ別に会社説明会や先輩との座談会を実施する
・早期選考の内容や内定式の様子などをインスタグラムで発信する
中途採用・現場のマネージャークラスに権限移譲してスカウトなどの採用活動のフロントに立ってもらう

また、オウンドメディアやSNSでの情報発信にも力を入れています。とくに、Instagramでは内定者が中心となり情報を発信。

採用担当者が質問に答える「なんでも質問箱」や早期選考の流れが分かる「早期選考体験記」など、求職者が知りたい情報を分かりやすくまとめています。

三幸製菓株式会社|独自の採用活動で自社に合う人材を見極める

出典:三幸製菓株式会社採用サイト

【採用ブランディングの特徴】

  • 出張全員面接会やおせんべい採用など独自の採用活動を実施
  • オウンドメディアでは業務内容を先輩社員の声をセットして分かりやすく紹介

新潟県に本社を構えるお菓子メーカー三幸製菓株式会社は、限られた予算で競合他社と差別化をする必要がある課題がありました。

採用ブランディング前は大手お菓子メーカーと比較すると知名度が低かったため、「お菓子メーカーの中でも成長力があり熱い会社である」ということを知ってもらう必要がありました。

そこで、経営陣と話し合い採用予算を確保したうえで、採用ツールと採用方法の2軸で採用ブランディングに取り組みました。

採用ブランディングの施策内容
採用ツールの見直し求職者の合同説明会のブースやポスター、オウンドメディアなどを見直す
【採用方法】出張全員面接会求職者の場所まで出向き面接を実施する
【採用方法】おせんべい採用主力製品であるおせんべいへの愛をプレゼンして採用する

オウンドメディアは「つくろう、ワォ!と楽しくなる瞬間。」をキャッチコピーに、イラストや自社製品を出しながらワクワクするデザインに仕上げています。

自社の業務内容は先輩社員の声と簡単な概要とセットにして紹介し、難しい文章を読まなくても何をするのか伝わるように工夫をしています。

また、採用方法ではミスマッチを防ぐために、自社の譲れないものを明確にしつつ採用後に活躍できそうか見極める仕組みを整えています。

採用ブランディングに取り組んだことで、新卒者のエントリーを増やすことに成功しました。

クリエイティブテックスタジオ|マイナスイメージの打ち消しと強み訴求の徹底

【採用ブランディングの特徴】

  • 採用ターゲットであるエンジニア人材のニーズから逆算した訴求を2軸で作成
  • 採用LPで自社でキャリアアップできる理由と他社との違いを明記

システム開発、WEBコンサルティング事業などを行う株式会社クリエイティブテックスタジオは、いわゆるSESという事業形態にありがちな「案件の質が低い」「還元率が低い」「成長できない」などの懸念点に対して、先回りして訴求をすることで、ブランディングを強化しています。

また、採用目的のLPを作成しており、同社の強みや代表のメッセージ、募集要項などをわかりやすくまとめています。

採用LPの施策内容
キャリアパスと根拠の明記同社の強みである「PMになれる」という訴求の根拠をわかりやすく記載
SESにおけるデメリットの提示SESでよく問題視されている「環境」「給与」「スキルアップ」などを提示することで、候補者をグリップ
応募フォームの掲載LP下部に応募フォームがあるので、興味をもった候補者がそのまま応募できるような動線設計

クリエイティブスタジオの成功要因は、なんと言っても「訴求の工夫」。自社の強みをただ提示するだけではなく、「自社に対して抱えられそうな懸念点」から逆算してそれを覆すことができる訴求を行うことで、応募を集めています。

SES企業のその他の事例や採用成功のコツは、下の記事にて詳しく解説しています!

採用ブランディングを成功させる3つのコツ

最後に、前述した採用ブランディングの成功事例を踏まえて、採用ブランディングのコツを3つご紹介します。採用ブランディングの施策に取り組む前に知っておきたいコツばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

自社の強みやビジョンを明確にする

1つ目は、自社の強みやビジョンを明確にすることです。自社の強みやビジョンを提示できないと、それに共感した求職者を集められずミスマッチが起こりやすくなります。

前述した採用ブランディングの事例でも、オウンドメディアや説明会などで、自社の強みや今後のビジョンを共有しているケースが多く見受けられました。

求職者にアピールできる自社の強みは何か、新たに採用したい人材と実現したい今後のビジョンは何かを明確にしたうえで、採用ブランディングの施策に取り組みましょう。

継続的に情報発信をする

2つ目は、継続的に情報発信をすることです。採用ブランディングは自社の認知を広げつつ、今すぐ転職したいわけではない人にも「こんな会社があるんだ」と知ってもらいファン化することに重きを置いています。

そのため、短期的な情報発信ではなく、継続的な情報発信が必要になってくるのです。

採用ブランディングの事例でも、継続的にオウンドメディアのコンテンツを更新している例が見受けられました。

また、SNS運用などの継続的な更新は、自社のアカウント力強化のためにも必須です。フォロワーが減ると獲得した認知も減ってしまうので、継続して運用できる体制を整えておくといいでしょう。

複数の施策を組み合わせる

3つ目は、複数の施策を組み合わせることです。できるだけ多くの認知を獲得し、自社に興味や関心を持ってもらうには、オウンドメディアやSNS、説明会など、複数の施策を組み合わせることが重要です。

採用ブランディングの事例でも、採用フローに沿って、オウンドメディアやメール、説明会などの施策を使い分け、戦略的に採用活動をしている例がありました。

1つの施策に絞ってしまうとせっかく採用ブランディングを行っていても機会損失にもつながるため、複数の施策を組み合わせて運用できる体制を整えましょう。

採用ブランディングで戦略的な採用活動を!

本記事では、採用ブランディングの事例と成功のコツをご紹介しました。

自社の現状に合う採用ブランディングに取り組むことで、採用活動の負担を減らしつつ自社のブランド力、採用力向上が実現できます。

今回ご紹介した事例を参考にしながら、自社で実践できる施策を検討してみてくださいね。

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この記事の監修者

井上愛海のアバター 井上愛海 株式会社ミギナナメウエ 執行役員

2022年9月東京大学大学院在籍中に株式会社ミギナナメウエの執行役員に就任。
即戦力RPO事業の事業部長を担い、これまでに150社以上の採用支援に携わる。
【以下実績】
・シリーズBのスタートアップ企業の20名のエンジニア組織を40名まで拡大
・CTO、PM、メンバークラスを採用しゼロからのエンジニア組織を立ち上げに成功

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