【Z世代の採用戦略】Z世代に選ばれるためのポイントや成功事例を徹底解説!

企業が成長を続けるためには、基本的に次世代を担う若い人材を採用し続ける必要があります。しかし、少子高齢化が進む中で、若手人材の採用は年々難しくなっており、企業はますます戦略的に人材を確保する必要に迫られています。

とくに「Z世代」と呼ばれる10代から20代の若者は、幼少期からインターネットやスマートフォンに親しみ、独自の価値観やライフスタイルを持つ「デジタルネイティブ世代」です。彼らは従来の採用方法が心に響かないケースが多いため、Z世代特有の趣向やニーズを深く理解したうえで、それに対応した採用戦略を練ることが重要です。

本記事では、Z世代の価値観や仕事選びで重視すること、採用を成功させるポイント、実際の成功事例を詳しくご紹介します。

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目次

Z世代とは

Z世代とは、1990年代半ばから2010年代前半に生まれた世代を指します。2025年時点だと、おおよそ12歳から28歳前後の世代にあたります。

この世代は、「バブル世代」や「団塊ジュニア」とも呼ばれるX世代(1960年代~1980年代初頭生まれ)や、「ミレニアル世代」と呼ばれるY世代(1980年代~1990年代半ば生まれ)に続く新しい世代です。

Z世代の価値観

詳しくは後ほどの「Z世代が仕事選びで重視すること」で説明しますが、Z世代の大きな特徴のひとつに「デジタルネイティブ」が挙げられます。幼い頃からインターネットが身近な環境で育ち、SNSやオンラインツールを活用して素早く情報収集やコミュニケーションを取ることに慣れています。

また、多様性を尊重し、環境問題への関心が高い点も特徴です。さらに、リモートワークやフリーランスといった柔軟な働き方を好み、自分に合ったスタイルを大切にする傾向も見られます。

Z世代を採用する際には、これらの価値観を理解しつつ、採用ターゲットにとって有効な戦略で採用活動を行うことがおすすめです。

Z世代が仕事選びで重視すること

新卒採用支援サービス「Penmark就活」を運営する株式会社ペンマークが行った、Z世代3万人を対象にした「Z世代の就職活動に関する調査」によると、仕事選びで重視する項目に関して以下のような結果が出ました。

Z世代の仕事への価値観についての同様の調査はいくつかありますが、この章では多くの調査においてとくに上位にランクインをしている項目を5つご紹介します。

① ワークライフバランスについて

仕事とプライベートの両立を重視するZ世代にとって、ワークライフバランスの度合いは企業選びの大きな決め手となります。

Z世代は過度な労働時間や仕事に追われる日々よりも、適度に働きつつ自分の時間や家族との時間を大切にしたいと考える傾向が強く、フレックスタイム制度やリモートワーク、副業ができるかなど、柔軟な働き方ができる企業に魅力を感じる傾向があります。

税金問題などの社会的背景も含め、Z世代にとって従来の「とにかく働いて出世する」という考えはもはや時代遅れであり、仕事だけでなくプライベートも充実した生活を送れる環境が重視されています。

② 希望の勤務地で働けるか

Z世代が企業選びの際に重要視するポイントの一つに、勤務地があります。Z世代の若手人材にとって、自宅や実家の近く、あるいは自分のライフスタイルに合わせた勤務地で働けるかどうかは、とくに大切な要素となります。

最近では、希望する勤務地や職種に配属されるかどうかわからない「配属ガチャ」という言葉も使われるようになりました。この言葉が示すように、事前に勤務地がわからない場合、エントリー自体を避ける学生も増えており、希望の勤務地に配属されなければ早期離職をするといったケースもあります。

そのため、企業はできるだけ柔軟に勤務地を検討する姿勢が求められます。

③ 企業や事業の安定性

Z世代が企業選びで重要視する要素の一つは、企業や事業の安定性です。

コロナ禍や東日本大震災を経験したZ世代は、災害による企業の倒産や人員削減など、厳しい状況を目の当たりにしてきました。この経験から、日本の将来に対して不安を抱く人がほかの世代と比較して多い傾向があります。

そのため、企業規模など現時点の安定性だけにとどまらず、今後の社会や市場の変化に左右されにくい企業や、将来的な成長が見込める企業を選ぶ傾向があります。

④ 企業が社会問題に取り組んでいるか

Z世代は、企業の社会問題への取り組みについて重視します。単なる利益追求型の企業ではなく、SDGs(持続可能な開発目標)に関連した活動や、環境保護、ジェンダー平等、地域社会への貢献といった取り組みを行う企業に魅力を感じる傾向があります。

逆に、男尊女卑や年功序列など、いわゆる「時代遅れ」な考えが根付いている企業に対しては嫌悪感を抱いている人が多いです。自社が社会問題に関連する取り組みを行っているのであれば、積極的に発信し、さらに従業員が主体的に参加できる環境を整えることで、Z世代からの信頼を得ることができるでしょう。

⑤ 自分の市場価値が上がるか

Z世代の多くは、終身雇用をあまり当てにしておらず、将来的な転職や副業を視野に入れながら就職活動をしています。そのため、「会社の中で出世する」よりも、その会社で働くことで自分のスキルや経験が磨かれ、市場価値を高めることができるかを重視する傾向があります。

たとえば、研修制度や資格取得の支援、キャリア開発のプログラムなど、「ここで働けば自分の価値が上がる」と感じられる環境づくりが、採用において重要なポイントになるでしょう。

Z世代の就活における特徴

ここでは、Z世代の就活における特徴を4つご紹介します。

① タイパ(時間対効果)を大切にする

Z世代は幼い頃からITやデジタル技術に囲まれ、情報を瞬時に得られる環境で育ってきました。さらに、効率よく物事を進めることが当たり前の世代であり、無駄な手間をかけることを避ける傾向があります。

就職活動においても、片っ端から企業を調べるのではなく、興味を持った企業や目立つ企業を優先して情報収集することが一般的です。そのため、よほど知名度の高い企業でない限り、受け身の姿勢では学生の目に留まりにくいといえるでしょう。

こうした背景を踏まえ、企業は早い段階から採用広報やスカウトを活用し、学生との接点を持つといった対策が必要になります。

② SNSで情報収集を行う

株式会社No Companyの「Z世代就活生の就活におけるSNS活用実態調査」によると、64.4%の学生が就職活動においてSNSで情報収集をしているそうです。

この調査からもわかるように、Z世代はSNSを積極的に活用し、企業の最新情報や職場の雰囲気、社員のリアルな声をチェックしています。

また、最近では単なる情報収集にとどまらず、最終的な入社の意思決定においてSNSが重要な判断材料となることも少なくありません。そのため、企業側はSNSを通じて自社の魅力を発信し、Z世代との接点を増やしていく必要があります。

③ テキストより動画コンテンツが刺さりやすい

ITインフラやスマートフォンの急速な発展にともない、最近ではYouTubeやSNSのショート動画など、動画コンテンツから情報を得るのが当たり前の時代になりました。実際に、Z世代の多くがテキストよりも動画の方がイメージが沸きやすく、効率的に情報を得られると感じています。

そのため、テキストによる情報だけでなく、採用ページに動画を埋め込んだりSNSで動画を発信することで、Z世代の関心を引きやすくなります。

④ パソコンではなく主にスマートフォンを使う

株式会社翔泳社が運営する「MarkeZineニュース」によると、X世代以上のパソコン所持率が6割であるのに対して、Z世代の所有率は約28%だそうです。

このように、Z世代はPCよりもスマートフォンの操作に慣れているため、就職活動においても、情報収集から企業とのやり取りまですべてスマートフォンで行うのが一般的となっています。

そのため、企業は、スマートフォンで確認しやすいコンテンツを用意することはもちろん、適性テストや面接など、スマートフォンで進められる採用プロセスを整えることが重要になります。

また、メールだけでなく、チャットやLINEなど、より手軽でリアルタイムにやり取りできるコミュニケーションツールを取り入れるのもおすすめです。

Z世代の採用を成功させるポイント

次に、Z世代の就活における特徴をもとに、新卒採用を成功させるポイントを5つご紹介します。ぜひ、採用戦略を練る際の参考にしてください。

① SNSの活用を強化する

Z世代の採用を成功させるためには、SNSの活用は欠かせません。たとえば、Z世代の利用率が高いInstagramやTwitter、YouTubeを活用して、企業文化や職場のリアルな雰囲気を伝えるコンテンツを配信するのが一般的です。

最初は効果が出るまでに時間がかかるかもしれませんが、SNSのアルゴリズムを理解しながら定期的に発信を続けることで、徐々に自社に興味を持ってもらい、応募につなげることが可能になります。

② 積極的に採用コンテンツを発信する

リーマンショックや就職氷河期を乗り越えたX世代やY世代と異なり、少子化による労働力不足や企業の人材獲得競争の激化によって、Z世代の就職活動では売り手市場が続いています。そのため、企業は従来の「応募を待つ」という姿勢ではなく、「自分から魅力を売り込む」アプローチが求められます。

そのためには、積極的に採用広報コンテンツを発信しWeb上での露出を増やすことが大事です。たとえば実際の働き方や社風、社員の声など、積極的に企業のリアルなイメージや透明性を伝えることで、企業に好感を持ってくれる人を増やすことができます。

③ 動画コンテンツを活用する

先述の通り、Z世代は情報収集の手段として動画を活用することが多いです。たとえば以下のような動画コンテンツを活用し、Webサイトや求人票だけでは伝えきれない魅力を発信するのがよいでしょう。

  • 社員インタビュー:実際に働いている人の声を届ける
  • オフィスツアー:働く場所や職場の雰囲気を見せる
  • 1分程度のショート動画:簡潔に事業や組織など企業の魅力を伝える
  • 採用担当者からのメッセージ:企業の価値観や求める人物像を紹介

④ オンライン選考を行う

繰り返しになりますが、Z世代は就職活動でもタイパを意識することが多いため、時間やお金がかかるような選考では途中で離脱されてしまう可能性があります。そのため、企業はオンラインでの企業説明会やAI面接などの効率的な手段を取り入れることが重要です。

⑤ カジュアル面談を取り入れる

Z世代は、定型的な面接よりもカジュアルな雰囲気で話せる場を好む傾向があるため、選考の前にまずはカジュアル面談を取り入れることもおすすめです。

カジュアル面談では、企業が一方的に評価するというよりも、質問や会話を通して学生と企業の相互理解を深めるという目的があるので、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐ効果があります。また、面接よりも気軽に参加しやすいため応募ハードルが低く、より多くの候補者と出会える点も大きなメリットです。

Z世代に適した採用手法

では、Z世代に適した採用手法はどのようなものがあるでしょうか。実際に弊社が採用支援を行う中で反応がよい施策を3つご紹介します。

① ダイレクトリクルーティング(スカウト採用)

ダイレクトリクルーティングとはスカウト採用とも呼ばれ、その名のとおり企業が候補者に直接アプローチして採用を行う手法です。

ビッグローブ株式会社が行った「承認欲求に関する意識調査」によると、「どんなことをしてでも他人に認められたい」と回答したZ世代は14.0%にのぼり、30歳から69歳の世代と比べて3倍以上の割合となったそうです。

この調査からもわかるように、SNSの普及などの影響により、Z世代は「自分の価値を認めてほしい」という欲求が強いとされています。そのため、企業から直接候補者にアプローチできるダイレクトリクルーティングはZ世代にとって最適な手法なのです。

ダイレクトリクルーティングでは、自社の担当者と候補者間の1対1でのコミュニケーションになるので、「自分の価値を認めてもらえている」「自分をしっかり見てもらえている」と感じやすく、候補者の自己肯定感を満たすことができます。

また、ダイレクトリクルーティングは求職者に自社の魅力を直接伝えやすいため、認知度の低い中小企業やベンチャー企業にもおすすめの手法です。

② SNS採用

先述したとおり、SNSは企業のリアルな姿を伝えやすく、Z世代にとって親しみやすい採用手法の一つです。知名度の低い企業でも、魅力的な発信を続けることで興味を持ってもらいやすくなり、応募への心理的なハードルを下げる効果が期待できます。

さらに、Z世代は日常的にSNSを利用しているため、まだ就活時期でない学生や転職を考えていない転職潜在層にもアプローチでき、効率的に幅広い人材にリーチすることができる点も大きなメリットです。

③ オウンドメディアリクルーティング

オウンドメディアリクルーティングとは、自社が所有するブログやWebサイトなどのオウンドメディアを活用して採用を行う手法です。

企業のリアルな情報や価値観を重視するZ世代にとって、自社の情報を積極的に発信できるオウンドメディアリクルーティングは最適な手法と言えます。

また、さまざまなコンテンツを通じて企業文化や職場環境をしっかり伝えることで、企業全体の信頼性や透明性を高めることもできます。

Z世代の採用に成功している企業事例

TikTokを活用し応募数が増加|三和交通株式会社

三和交通株式会社は、「踊るおじさん」のダンス動画で話題のタクシー会社です。

「タクシー業界は古い慣習が残っており、おじさんばかり」というイメージから、新卒採用に苦戦していた同社ですが、TikTokを活用し若者向けの動画を発信したことで大きな反響を得ました。ニュースなどでも取り上げられるようになり、現在ではTikTokのフォロワーがなんと34万人を超えています。

その結果、新卒採用は当初3名が限界でしたが、2021年には30名が入社するまでに至っています。企業説明会や選考会の場では、「動画がきっかけで応募しました」という声をかけられることも多いそうです。

Z世代の価値観を重視した面談を実施|株式会社ファイブグループ

株式会社ファイブグループは、130店舗以上の居酒屋やダイニングを経営する企業です。多くの飲食業界では若年層の採用が課題となる中、同社は月に30人以上のアルバイトと、100人以上もの正社員応募を獲得しています。

ファイブグループの大きな特徴として、履歴書の提出や志望動機の確認は行わず、「休日の過ごし方」など価値観に焦点を当てた選考を実施している点が挙げられます。さらに、求職者対応を迅速に行うため、3~4人が常駐する「コンタクトセンター」を設置しています。

こうした取り組みにより、2024年には前年比184.4%で正社員採用を成功させました。

「100人100通り」の働き方を推進|サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社は、グループウェアやビジネスコミュニケーションツールを開発する企業で、代表的なツールに「kintone(キントーン)」があります。

2024年新卒採用から「職種確約採用」を導入し、「100人100通り」の生き方や働き方を推奨。社員に平等な働き方を求めるのではなく、それぞれに合った柔軟な働き方を支援することを目的としています。

また、「多様性理解促進チーム」を発足し、国籍を問わず多様なバックグラウンドを持つ人材の採用を強化しています。こうした取り組みが評価され、「SNSデータから見るZ世代の注目企業」に4年連続で選出され、毎年30〜40名の新卒社員を安定的に採用しているそうです。

まとめ

この記事では、Z世代の価値観や採用を成功させるポイント、Z世代に適した採用手法、成功事例について紹介しました。これまでの世代とは異なる価値観に、驚いた方も多かったのではないでしょうか。

しかしこの記事でもご紹介した通り、「関わり方がわからない」「仕事に対するやる気が感じられない」と嘆くのではなく、Z世代の特徴をしっかり理解し、彼らと向き合いながら採用戦略を練ることが大切です。

今回の記事が、Z世代の採用を成功に導くヒントになれば幸いです。

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この記事の監修者

井上愛海のアバター 井上愛海 株式会社ミギナナメウエ 執行役員

2022年9月東京大学大学院在籍中に株式会社ミギナナメウエの執行役員に就任。
即戦力RPO事業の事業部長を担い、これまでに150社以上の採用支援に携わる。
【以下実績】
・シリーズBのスタートアップ企業の20名のエンジニア組織を40名まで拡大
・CTO、PM、メンバークラスを採用しゼロからのエンジニア組織を立ち上げに成功

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