近年採用手法の多様化に伴い、TikTokで採用活動を行う企業も増えてきています。特に若手やZ世代の採用をしようと思っている企業なら、TikTokの導入を一度は考えたことがあるのではないでしょうか?。
そこで本記事では採用活動におけるTikTokの運用方法を、成功事例と合わせて紹介していきます。
\採用課題は「即戦力RPO」にご相談ください/
独自に収集した20万件以上のデータを元に
320社以上の採用を支援
採用戦略設計・採用媒体のアルゴリズムハック・スカウト業務・人材紹介会社の統括・採用広報など、貴社のニーズに合わせてあらゆるソリューションを全て高品質で提供します。
採用課題は
\「即戦力RPO」にご相談ください/
独自に収集した20万件以上のデータを元に
320社以上の採用を支援
採用戦略設計・採用媒体のアルゴリズムハック・スカウト業務・人材紹介会社の統括・採用広報など、貴社のニーズに合わせてあらゆるソリューションを全て高品質で提供します。
TikTokのサービス概要
そもそもTikTokとは、短い尺の動画の投稿を、ユーザー1人1人の興味や好みに応じてコンテンツを提供するスマートフォン向けのサービスです。内容としては、音楽に合わせて踊る動画や、エンタメなどがメインであり、全世界で多くの人々に親しまれています。
TikTokのサービス利用者数
TikTokは国内月間アクティブユーザー数が1,700万人以上おり、利用者数ランキング・利用率ランキング共に国内6位のSNSメディアと言われています。
参考:https://www.hottolink.co.jp/column/20240214_114872/
TikTokの年代別利用率
TikTokの年代利用率は、他の年代と比べて10代、20代が突き抜けて高いということが分かります。この特徴は、TikTok採用に大きく活かせるでしょう。
TikTokサービス拡大状況
TikTokは、今や世界中で利用されているSNSの1つです。
中国やインドネシアをはじめとするアジア諸国で利用が拡大しており、それをきっかけにアメリカやヨーロッパに大きく広まっていきました。様々な国でトレンドが形成されていて、国内のみならずグローバルでのコミュニケーションツールとして用いられており、今後も更なる拡大が期待されています。
TikTokと他のSNSの違い
2017年に日本でも利用が開始されたTikTokは、従来のSNSと比較してユーザーの属性やコンテンツの特徴に大きな違いがあります。
SNS | 特徴 | ユーザー数 | 年齢層 |
---|---|---|---|
TikTok | ショート動画が中心 | 1,700万 | 10代~20代 |
X(旧Twitter) | 文字によるコンテンツが中心 | 4,500万 | 20代~40代 |
YouTube | ロング・ショート動画のコンテンツが中心 | 7,000万 | 10代~50代 |
テキスト・画像によるコンテンツが中心 | 2,600万 | 30代~50代 | |
画像によるコンテンツが中心 | 3,300万 | 10代~30代 |
上記の表からもわかるように、若手世代、Z世代と呼ばれる10代~20代のユーザーが多いこともTikTokの特徴の一つです。
採用活動でTikTokを利用するのであれば、各SNSの違いを把握しておきましょう。
TikTokの強み
TikTok最大の強みは、若手世代の利用者が多く、動画系の媒体であることです。ショート動画がメインコンテンツのため、空き時間やふとした暇な時間でつい見てしまうユーザーへ情報を発信できることが強みでしょう。
また、デジタル社会になってインターネットの利用率が増えている現代において、ゲームをしたりメールを読んだりするよりも、特に10~20代は「動画投稿・共有サービス」に多くの時間を費やしています。そのため、動画投稿サービスであるTikTokなどで採用情報を発信することで、より多くの人にアプローチすることができます。
TikTokの弱み
コンテンツにオリジナリティや面白さがないと、ターゲットに届きづらいという弱みもあります。
採用活動でTikTokを運用するのであれば、トレンドや市場の移り変わりを調査し、候補者の目を引くコンテンツを更新していくことが大切です。
TikTok採用が多く行われている背景
TikTokは年代別利用率が示すように、10代、20代が特に多く利用しているSNS媒体であることが分かります。そのため、この特徴を利用してターゲット層を絞ることが出来ます。
縦型動画市場が拡大傾向にある
出典:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=29827
縦型動画市場は、絶えず拡大傾向にあり、今後も拡大傾向は続いていくと予測されています。そのため、TikTokを用いた採用活動は、大きな効果を生む出す可能性は高くなっていくでしょう。
採用競合が少ない
TikTokを用いた採用活動を行っている企業は増えてきてはいるものの、まだ多くはないと言う現状にあります。競合が少ないうちにTikTokで採用活動を行うと、人々の目に留まりやすいでしょう。
TikTokで採用できるターゲット層
では実際に、どんな職種がTikTokでの採用に向いているのでしょうか?多くの方が思い浮かべる職種はもちろん、意外なターゲットも狙えるので、下記5つに分けてご紹介します。
- 第二新卒
- Z世代
- ITに興味がある人材
- webマーケター
- ベンチャー志向の人材
第二新卒の採用
第二新卒とは、新卒入社後3~4年目の人たちです。
TikTokの利用者の中に20代が多いことからも、ポテンシャル層である第二新卒にアプローチするのがおすすめです。
Z世代の採用
Z世代の採用成功ともTikTokの相性は抜群です。Z世代とは現在13歳~29歳前後の人たちを指し、別名「デジタルネイティブ・SNSネイティブ世代」とも言われているのです。
参考:株式会社野村総合研究所「Z世代」
Z世代が採用ターゲットである場合は、TikTokがかなり有効な採用手段になるでしょう。
IT領域に興味がある層の採用
IT領域に興味を持っている層もtiktok採用で狙いやすいターゲットです。トレンドやガジェット、SNSなどIT領域に興味を持っている層であれば、年齢問わずTikTokを利用しているケースが多いためです。
IT企業やWebサービスにまつわる事業を展開している企業は、採用活動にTikTokを組み込んでみるとフィットしやすいでしょう。
webマーケター
TikTokでの採用に意外と向いているのがwebマーケターです。
webマーケターといっても、特にSNSマーケをしている人であれば、TikTokを見ている機会が仕事柄多いので接触できる確率が高く、かつ「tiktokを使って採用・広報を行なっている会社=自分のスキルが活かしやすい」と思ってもらえるので、意外と応募や採用に繋がりやすいです。
ベンチャー志向の人材
最後にご紹介するのが、ベンチャー志向の人材です。
TikTokで採用情報などを発信する最大の強みは「短い動画の中で企業の印象を強く残すことができること」です。なので、ベンチャー志向の「ビジョンや社風への共感で会社に惹かれる」人材を狙いやすいのです。
TikTokで採用活動を行うメリット
TikTokは、採用活動を行う上で様々なメリットが存在します。それぞれどんなメリットがあるのか、詳しく解説していきます。
無料で利用できる
採用活動の際に人材紹介や求人広告を使用する場合、ほとんど確実に費用がかかります。
一方でTikTokの利用自体には費用がかからないため、運用をうまくできれば採用活動費用を大幅に抑えられる可能性があります。
拡散性が高い
TikTokでは一度バズった動画は多くのユーザーに表示されます。また画面上に「共有」ボタンがあるため、視聴者同士の間で拡散されることも多く、一つのコンテンツが多くの人に閲覧されやすい仕様になっています。
instagramやX(旧Twitter)のように、アカウントパワーがそこまで加味されておらず、1動画ごとのクオリティによってそれ単体でバズらせられる可能性が高いのがTikTokの特徴です。
採用活動の成功事例が多い
すでにTikTokで採用活動を成功させている企業も多いため、参考事例などが多いことも嬉しいポイント。
これからTikTokで採用活動を開始しようと思っている企業は、すでに成功している企業の事例を真似するところから始めてみても良いでしょう。
動画で魅力を発信できる
TikTok最大のメリットは、ショート動画で自社のコンテンツを発信できることです。採用の主な手法である求人広告は文字中心の訴求である一方、TikTokは動画で企業の魅力を発信できます。
より直感的、ビジュアル的に訴えかけることができるので、より自社の魅力を印象深く伝えることができるでしょう。
TikTokで採用活動を行う際の注意点
若手世代を対象とした採用活動と相性が良いTikTokですが、運用には注意が必要です。
これからTikTokを採用活動で利用しようと思っている企業は、事前に把握しておくようにしましょう。
炎上などのリスク回避を徹底する
採用活動でTikTokを利用するのであれば、予想される炎上リスクを事前に考え、回避するよう努めましょう。
【予想される炎上リスク】
- 企業ブランド・イメージとの乖離
- 強制的な社員の参加
- 既存フォーマットの丸パクリ
- 男装女卑など
ブランドイメージとかけ離れたコンテンツはもちろん避けるべきですが、動画にメンバークラスの社員を起用する場合は、強制的に参加させないようにしましょう。採用向けTikTokの炎上コメントの多くは「社員がかわいそう」といった内容が大半を占めているからです。
また、すでに成功している企業の事例を参考にすることは良いですが、丸パクリだと「あそこの企業のパクリだ」とコメント欄が荒れることがあるので注意してください。
一度公開した動画は原則消えないことを理解しておく
TikTokで公開した動画は、たとえ企業が削除しても誰かがスクショを撮っていたり、保存していたりする可能性があるので、完全には消せないと考えた方がいいです。
採用活動において適切な動画であるかどうか、慎重に検討してからアップロードをするようにしましょう。
社員の意見を尊重する
最も回避すべきことは、出演を希望しない社員を動画に起用することです。若手向けの採用活動において、自社の若手社員を起用することは効果的ではありますが、本人が嫌がってるのに出演を強要するとその社員が退職してしまう可能性もあります。
多くの場合、本人がいやいや動画に出ていることがわかるため、コメント欄には「この会社には入りたくない」「事前にブラックであることがわかる」といったコメントが集まってしまうのです。
媒体の運用に多くの時間や労力(リソース)を費やす必要がある
TikTok採用は、「採用」という最終的な成果が出るまでに時間がかかりやすい施策です。そのため、運用に多くの人的リソースや時間が必要になります。
また、動画を出して終わりと言うわけではなく、その後も反応率や動画から採用サイトへの遷移率など、成果を分析して逐一改善し、戦略的に施策を行う必要があります。
TikTokを用いた採用活動の成功事例
すでにTikTokを用いた採用活動で成功を収めている企業も多いです。
いくつか事例を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
成功事例1:株式会社三和交通
企業名 | 株式会社三和交通 |
事業内容 | 一般乗用旅客自動車運送事業(ハイヤー・タクシー) |
設立 | 1965年 |
資本金 | 2,000万円 |
三和交通は積極的に「踊ってみた」動画や、バズっている音楽に合わせた動画を中心に発信しています。いずれの動画にも三和交通のおじさんと称されるベテラン社員が登場し、積極的に取り組んでいる様子から、コメント欄では「上司の積極性がすばらしい」など、反響を集め多くの再生数を記録している良い事例と言えるでしょう。
成功事例2:ライソン株式会社
企業名 | ライソン株式会社 |
事業内容 | 自社ブランド製品の企画・開発・販売 |
設立 | 1991年 |
資本金 | 2,500万円 |
ライソンのTikTokでは、社員がオフィスで美味しいおつまみを作ってお酒を飲んだり、朝食にフレンチトーストを作ったりと、好き放題しているシーンが目立ちます。それに合わせ、先輩社員がツッコミを入れたりと、和気あいあいな雰囲気が伝わり、認知度も拡大。採用活動において重要となる認知度を大きく向上させた事例です。
成功事例3:わかさ生活
企業名 | 株式会社わかさ生活 |
事業内容 | サプリメントおよび化粧品の商品企画及び研究開発、販売/書籍の出版およびキャラクターグッズの企画、販売 |
設立 | 1998年 |
資本金 | 1,000万円 |
ブルーベリーのサプリメントで一斉を風靡したわかさ生活も、TikTokを効果的に活用し採用活動を行っています。よくネット見かけるおふざけ動画を全力で広報社員が行うのがわかさ生活のスタイル。ただしその中にも、目の錯覚やトリックを利用した、わかさ生活ならではのコンテンツがうまく機能している良い事例と言えます。
Tiktokを活用して採用を成功させるポイント
TikTokを採用活動で運用するのであれば、ただ流行りの動画を真似するのではなく、計画的にコンテンツを企画して運用する必要があります。
応募までの導線設計をきちんと行う
まず最初のポイントは、動画を見たターゲットが、どのように応募までたどり着くのか導線設計を行うことです。本来TikTokはSNSであり、採用活動で運用する際は明確に応募までの動線を張り巡らせておくことが重要となります。
ただ自社の伝えたいことを伝えるのではなく、想定するターゲットから逆算して発信する内容を決めるとよいでしょう。
想定されるターゲット | 訴求内容 |
年収が低くて困っている | 月給の高さ・賞与の多さ |
ワークライフバランスが保てない | 休暇制度・残業の少なさ |
人間関係が悪い | 社内の雰囲気・社員紹介 |
企画から運用までのスケジュールを管理する
むやみにだらだらとTikTokを運用していても採用活動はうまくいきません。、利用開始前に大枠のスケジュールを立てるとよいでしょう。
【運用スケジュール】
- TikTokアカウントの開設
- バズりそうなコンテンツを作る
- 採用ターゲットに認知してもらう
- 採用関連のコンテンツを強化
いきなり採用情報のみを発信しても再生数を獲得することは難しいでしょう。そのためまずは会社のTikTokアカウントを認知してもらい、話題を作るためにもバズりを狙うことが大切。その後採用に関する情報を公開していくことで、徐々に応募者も増えてきます。
流行しているコンテンツを把握する
TikTokは若い世代が利用しているため、トレンドの変化が特に激しいSNSです。つい先月まで流行していたものも、翌月から見かけなくなるケースも珍しくありません。
ただむやみにバズっているコンテンツを真似するだけでは採用活動は成功しませんが、ある程度の流行を取り入れたり、自社風にアレンジするのもいいでしょう。
まだを上手く発信する
TikTok for Businessが行ったZ世代向けの調査によると、Z世代の人々は「信頼性」と「その企業らしい前向きなメッセージ性」を企業アカウント見る際に重視しているようです。
確かに、従来の“社員が踊って企業ブランドが下がった”というような悪いイメージが払拭しきれておらず、まだ「TikTokアカウントを運営している企業」=「若い企業で危なっかしい」「サークルの延長線上」のようなイメージを自然と持つ人が少なくないと思います。
そのため、企業アカウントを作成する際は
- 事業内容、何をしている会社なのか、業界内順位
- 誠実さ(攻めた文言や口調に気を付ける)
- ネガティブ、批判的な文言を控える
上記の点に気を付けるようにしましょう。また、プロフィール欄にサービスページや採用サイトのリンクを貼っておくことで、興味を持ったユーザーをさらに引き込むことができます。
TikTokの運用代行サービスを利用する
もしも自社でTikTokを運用するノウハウがなければ、運用を代行してくれる会社を探すことも一つの手段です。「自社のブランディングを保ったままバズらせるにはどんなコンテンツがいいのか?」「最新のアルゴリズムについていけない…」などの課題がある場合は知見のある代行業者に依頼するのもひとつの手です。
TikTokの運用会社を検討する場合、以下の項目で比較し自社と合うものを選ぶとよいです。
【比較基準】
- 金額
- 経験と実績
- 担当者の専門性・知識
- クライアントの業種・規模
- サポート内容
- サポート期間
- コミュニケーションの速さ・質
- 口コミ・評判
社員の意思を尊重し、TikTokで採用活動を始めよう
これから採用活動にTikTokを導入しようと思っている企業は、社員の意思を尊重しつつ効果的なコンテンツを作ると良いでしょう。成功事例の多くは経営層や重役自らが登場していたり、その企業でしか発信できない内容やオリジナリティがあったりと、いくつかの共通点があります。
若い世代の採用を強化を考えている場合、TikTokをはじめとした各種SNSは非常に相性の良い手段です。ぜひこの記事を参考に社内で協議し、まずは企業用アカウントを開設してみてください。