新卒採用における企業間競争が激化する現在、それぞれの企業は効果的な採用戦略の設計力と、各プロセスに対する十分なリソース・ノウハウが求められています。このような状況で注目されているのが「新卒採用代行(RPO)および採用アウトソーシング(外注)」のサービスです。
短期/長期のインターンシップの開催や合同説明回の実施、SNSでの広報活動など、新卒採用では情報感度の高い若手に対して多くのアプローチを行う必要があります。
ただ、アプローチ手法が多いばかりに
- どの施策が一番効果があるのかわからない
- やりたいことは沢山あるのにリソースが足りない
- スカウトを送ってもイマイチ反応がない
- 競合が大手企業ばかりで負けてしまう
などの課題をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、新卒採用において代行サービス(RPO)の需要が上昇している理由や、採用代行サービスの選び方、ジャンルごとのおすすめ新卒採用代行サービスや料金相場を詳しくご紹介していきます。
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日に日に変わりゆく新卒世代の採用において「市場トレンドの理解」が非常に重要です。
過去7年分の数値的なデータはもちろん、数多くの新卒採用支援を行なってきた弊社だからこその独自ノウハウをこの一冊に詰め込みました。
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新卒の採用代行サービス(RPO)とは?
採用代行サービス(RPO)とは、基本的に新卒採用におけるさまざまな業務を代行するサービスです。英語名の頭文字を取った「RPO」(Recruitment Process Outsourcing)や、採用アウトソーシング、採用支援サービスとしても知られています。
各サービスによって異なるものの、一般的には以下のような業務に対応しています。
- 採用戦略設計
- 媒体の初期セットアップ/運用
- 母集団形成
- 応募者データの管理/日程調整
- 会社説明や面接
- 内定者のフォローアップ
上流のみの対応や、採用に関する専門的な知識やノウハウを提供してもらえるような、コンサルティング要素の強いサービスもあります。また、新卒採用のみに特化したサービスと中途やアルバイト採用にも対応しているサービスもあります。
新卒採用において代行サービス(RPO)が必要とされる背景
新卒採用において採用代行サービス(RPO)を導入する企業が増えている背景について新卒採用市場の近年の傾向をもとにご紹介します。
新卒採用市場の難化
そもそも、人材を採用しするためには、市場の動向を常に把握し、トレンドに応じて迅速に対応する必要があります。その中でも新卒採用においては、求職者(就活生)にアプローチする方法が日々多様化しており、求人媒体やエージェントだけではなく、SNSや個人が運営する就活メディア、大学のコミュニティなど幅広いチャネルを適切に活用しなければ学生にアプローチできません。
特に、中小企業やベンチャー企業においては「資金力」や「認知度」の面で大企業に比べてかなり厳しい状況であるにも関わらず、人口減少とともにターゲット数が減っているため「どうやって採用を行なうか」の1つ1つの選択が命取りになると言っても過言ではありません。
新卒採用活動の効率化のため
ベンチャー企業においても、大企業においても、それぞれの採用担当が抱える悩みとして「リソースの逼迫」があります。
そもそもの人数が少ないベンチャー・中小企業では、そもそも採用活動全体を回すので手一杯でしょう。また、しっかり4〜5人で採用チームが組まれている場合でもその分採用規模が大きいので作業工数が増え、またリソースが逼迫していると思います。
そういった際に、業務委託やインターン生ではなく「”採用にしっかり知見のある”採用代行サービス」を利用することで、企業の採用担当者は面接やイベントなどのコア業務に集中でき、採用活動の効率化&質の向上につながるのです。
新卒採用活動早期化・長期化による負担の増加
採用活動を行いながら実感している人も多いかと思いますが、近年の採用市場は早期化・長期化しています。
この流れの仕組みとしては、下の図のように、優秀な学生から早期に就職活動を行なっていたところ、通年採用の企業を中心に早い時期にそういう人材(優秀層)を採用していってしまうことから、その動向を知った周りの企業が翌年以降から新卒採用を前倒しし、それを知った学生がさらに早い段階から就職活動を始めるというループが起こり、早期化が加速していきます。
また、実際に数値的なデータで見ても、新卒採用市場が早期化していっていることがよくわかります。
株式会社インタツアーによる「就活スケジュール比較調査」によると、24卒から26卒にかけての面接のスケジュールが24卒から26卒にかけて大きく前倒しになっていることがわかります。
こうした採用の早期化によって、ただでさえ中途採用で作業が逼迫している採用担当のリソースがさらに逼迫されることになり、第二募集などを含めて長期化していくのです。
詳しくはこちらの動画でもご説明していますので、ぜひご覧ください。
新卒の採用代行サービスを利用するメリット・デメリット
新卒採用で代行サービスを利用するメリット
社内のリソース負担を削減できる
新卒の採用活動には、母集団形成・イベント・応募者の管理・面接・内定者フォローなど、多くの段階があり、これらの業務は非常に手間がかかります。そこで、採用代行サービスを活用すると、日程調整や母集団形成などの煩雑な業務が効率化されるため、社内のリソースを面接などのコア業務に集中させることができます。
新卒採用のノウハウを得られる
代行会社は、多くの企業との取引を通じて蓄積されたノウハウを持っています。また、高度な専門知識を持つプロフェッショナルが在籍しており、トレンドに合わせた提案や適切なアドバイスを提供します。これにより、専門家の知識を取り入れ、最短で成功につながる戦略を設計することができます。
採用コスト内で成果を最大化できる
さまざまな採用手法を利用すると、もちろん相応のコストがかかります。また、新たなスタッフを雇用する場合は給与に加えて教育費用もかさんでしまいます。しかし、代行会社を活用することで、追加の人員が不要となり、コストを削減することができます。
その他にも新卒採用のコストを削減する方法はいくつかあります。下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ一緒にご覧ください。
新卒採用で代行サービスを利用するデメリット
逆に採用活動が滞る可能性がある
採用活動において、求める人物像や自社との適合性に関する認識が社内で一致していることは非常に重要です。それと同じで、採用代行会社と自社の間に認識のずれがあると、訴求のずれなどが発生し、採用のミスマッチが生じる可能性があります。
自社内にノウハウが貯まらない場合がある
採用代行会社に業務をアウトソースすると、自社のリソースを効率的に活用することができますが、その一方で自社内でのノウハウ蓄積量が不足するリスクも考えられます。これを防ぐためには、採用代行会社に任せっぱなしにするのではなく、KPI評価や施策の振り返りの機会を定期的に設け、データとして採用のノウハウを蓄積することが大切です。
学生とコミュニケーション不足になる可能性がある
日程調整などで応募者や内定者と直接接触する業務を外部に委託すると、自社との関係性が薄れる可能性があるため、離脱などの警戒が必要です。候補者との接触機会を保つため、できる限り自社の社員や役員が接触する方法(オンライン面談や食事など)を考えましょう。
新卒採用代行サービス(RPO)会社に委託できる業務一覧
年々エンジニアに対する需要と供給の差が広がる中、結局企業はどのように採用を進めれば良いのでしょうか。前項の「エンジニア採用が上手くいかない企業の共通点」を踏まえ、エンジニア採用を成功に導くポイントを解説します。
サービスによって業務内容は異なりますが、ここでは採用活動の流れに従い、一般的に提供されているサービスの詳細を紹介します。
採用戦略・採用計画の策定
採用戦略や計画の策定、求める人物像の明確化をサポートします。採用戦略・計画の策定では、自社の状況を理解し、採用市場に関する細かな情報収集が必要不可欠です。特に、新卒採用市場は常に変化しているため、社内のリソース飲みでは情報収集が難しい場合があります。そこで、プロの知識を活用しながら正確な採用戦略・計画を立案するのです。
母集団形成
母集団形成の段階では、一般的に以下の業務を代行します。
- 適切な採用手法の選定(求人広告、人材紹介、直接リクルーティング、紹介など)
- 適切な求人媒体や人材紹介会社の選択
- 求人広告の作成と運用の代行
- スカウト採用の代行(ターゲット選定、スカウトメール作成/送付など)
- 企業説明会やインターンシップの企画/実施
手法の選択と計画のサポートは、採用支援(コンサルティング)という括りで提供するサービスも増えています。また、求人広告の作成/出稿やダイレクトリクルーティングの業務は多くの工数がかかるため、採用代行会社に委託することで、自社の業務負担を軽減しながらより成果を最大化させることができます。
応募者の管理
応募者管理では、以下の業務をアウトソースできます。
- 応募者のデータ管理
- 応募者フォロー
- 応募者への選考結果の通知
- 面接の日程調整
応募者の管理は作業的でありながらもイレギュラーなことも多く、採用に理解のある代行会社への委託は大いにメリットがあります。
書類選考・面接
書類選考、面接の段階では、応募者の選別や面接代行を代行会社に依頼することができます。応募者が多数いる場合や、IT系などの専門分野での採用において有効です。
しかし、最終面接などの、重要な選考においては自社の社員が行うことが望ましいです。また、面接担当者の訓練プログラムを提供する代行会社も存在するため、面接に不安がある場合は、考慮する価値があります。
内定者フォローアップ
内定者フォローアップについても、代行会社にアウトソースできます。
内定が出た後でも、内定辞退を防ぐために候補者と連絡を続けることは非常に重要なプロセスです。この部分を代行会社にサポートしてもらうことで内定後の離脱率を下げることができます。
新卒採用代行サービス(RPO)の選定ポイント
新卒採用の代行サービスにおいて、サービスのクオリティー内容はいい意味でも悪い意味でも多種多様です。そのため、選定は慎重に行うべきです。以下では、そんな採用代行サービスを選定する際のポイントをご紹介します。
サービス内容が自社のニーズに合っているか
採用代行会社のサービス内容は、大きく以下の3つのタイプに分類できます。
■総合型:採用活動全般をカバー
■コンサルティング型:専門性の高いサポート(主に上流工程)
■特化型:特定の業務や手法に特化
ただし、これらのカテゴリに厳密な区別はなく、代行会社によって提供範囲が異なります。自社のニーズに合った委託内容を明確にし、選択肢を絞ることが大切です。
課題解決力が十分にありそうか
自社の課題や採用戦略において「きちんとソリューション(解決策)を提案できるサービス」を選びましょう。
例えば、ダイレクトリクルーティングの知識不足や業務負荷が問題なら、それに強い代行会社が適しています。自社の採用力向上が目標なら、知識提供や情報共有・内製化支援の能力が重要です。まずは自社の課題と目標を明確にし、課題解決ができるサービスを選びましょう。
料金プランやコストは納得がいくものか
新卒採用代行サービスの費用は、委託内容によって異なります。代行会社の料金形態は、月額制、従量課金制、業務別料金などがあり、初期費用も考慮すべき要素です。自社の採用計画や採用予算に合った料金体系・プランを選ぶことが大切です。
自社と似た領域・職種での採用実績があるか
代行会社の実績は、専門的なノウハウと結びついています。代行会社の選定にあたっては、実績を確認し、高い専門性を持つかどうかも検討すべきです。
状況に応じて柔軟な対応が可能か
自社の本質的な課題に対して解決策を提供してくれる代行会社を選びましょう。会社説明会などの例を挙げると、単に学生を集めるだけでなく、有効な学生とのマッチングに焦点を当て、そこから逆算して会社説明会の企画を提案してくれる代行会社が理想的です。単なる「会社説明会の代行」のパッケージではなく、自社の課題に合わせて提案できるかどうかでサービスを選定しましょう。
アントレプレナー
新卒採用代行サービス(RPO)を提供する全国の企業13選
採用代行サービスおすすめ13社をご紹介します。
株式会社ミギナナメウエ
株式会社ミギナナメウエが運営する「即戦力RPO」は、新卒をはじめ、ITエンジニアやCXOなど、幅広い人材の採用を支援しています。数多くの実績を持つ優秀なコンサルタントが、20万件以上のデータ分析をもとにまるで自社のメンバーかのような伴走型のサポートを行い、支援企業は330社を突破・サービス満足度は脅威の97%を超えています。
即戦力RPOの特長
- Wantedly Partners認定
- 優秀なコンサルタントが、まるで自社社員のように支援
- 独自のアルゴリズムハックにより、上位表示を可能に
- 採用コストを最大1/3に削減
主なサービス内容
- 採用ペルソナの設計
- 採用ブランディング設計
- 採用戦略設計
- 媒体選定、エージェント選定
- 媒体運用
- 応募者管理
- 内製化支援 など
費用
月額料金:30万円(税抜)~
契約期間:3ヵ月~
実働時間:30時間~
\25卒採用のご支援依頼、増えています!/
株式会社アイ・パッション
株式会社アイ・パッションは、新卒紹介事業/採用コンサルティング事業/組織コンサルティング事業を展開する人材企業です。紹介事業で培ったおぬハウをもとに、企業の新卒採用を上流から支援することができます。
サービスの特徴
- ベンチャー・成長企業向け
- 入社後に活躍できる即戦力人材の採用に着目
- エージェントとしての利用も可能
費用
要問い合わせ
アデコ株式会社
アデコ株式会社は、人材紹介事業を中心に国内外にHR事業を展開する企業です。官公庁とも連携しており、強固な基盤があることが特徴です。
サービスの特徴
- 海外拠点も対応可能
- 官公庁とも連携しており、中小企業向けの実績もある
- 最終面接以外のほぼ全ての業務に対応可能
費用
要問い合わせ
株式会社アントレプレナー
株式会社アントレプレナーは、東海エリアを中心に人材支援事業を展開する企業です。
サービスの特徴
- 上流ではなく、工数の代行をメインで行っている
- web広告など、採用媒体以外の手法にも対応可能
- アルバイト/新卒/若手人材での支援実績が豊富
費用
完全オーダーメイドプランのみ:月額30万円+オプション料金/月
株式会社HXT
株式会社HXTは、多様な働き方の実現を目指す組織・人に対して、上流工程からのコンサルティングを行う企業です。業務改善〜採用〜育成まで、企業における人材組織のほぼ全てに対応します。
サービスの特徴
- ミスマッチの少ない採用に注力
- 自社の人材組織を振り返りながら必要な採用支援を行う
- 業務代行より、戦略設計などの上流工程の実績が豊富にある
費用
要問い合わせ
株式会社HRアソシエ
株式会社HRアソシエは、企業の人事部が抱える課題に対して、採用のアウトソーシングを主軸にしながら、戦略/クリエイティブ/説明会や面接/トレーニングに至るまで多くの業務に対応するサービスを展開しています。
サービスの特徴
- 新卒採用を中心に、中途などポジションを問わずに採用可能
- 上流・代行・クリエイティブ作成など、幅広いプランがある
- 最短1ヶ月から契約可能
費用
基本プラン:月額50万円〜/月
株式会社AOIインターナショナル
株式会社AOIインターナショナルは、人事部門出身の代表取締役をはじめ、管理部門やサポート業務の経験者も多数在籍しているため「人事部組織の痛み」に寄り添う支援を行っている。
サービスの特徴
- 新卒採用を中心に実績あり
- 採用コンサルティングとアウトソーシング(代行)でプランを分けている
- クライアントの課題や状況に合わせた柔軟な提案
費用
要問い合わせ
株式会社エールライフ
株式会社エールライフは、行動心理学に基づく独自の研修サポートにより、企業の新人研修や組織の人材育成を総合的に人材育成サポートするサービスを展開しています。
サービスの特徴
- 新卒に特化
- 完全成果報酬制
- 最短1ヶ月から契約可能
費用
最安値業務:300円〜/1回
※他の業務/プランについては要相談
株式会社エス・シー・ラボ
株式会社エス・シー・ラボは、採用支援やセミナー、リスキリング事業を展開する企業。人材業界歴30年以上の代表が直々に企業の採用支援に携わります。
サービスの特徴
- 中小企業での実績多数
- 新卒採用支援の実績あり
- 採用〜育成までサポート可能
費用
月間30万円〜/月
株式会社O-GOE
株式会社O-GOEは、三重県を中心に人材活用に関する地域課題を解決するべく、採用支援、採用代行、採用ツール制作などの業務に対応いたします。
サービスの特徴
- 地域特化形で、オンライン〜オフライン業務に幅広く対応
- 中小企業を中心にサポート
- 新卒採用支援/即戦力採用支援を展開
費用
採用対応作業おまかせプラン など複数
金額は要問い合わせ
株式会社テックオーシャン
株式会社テックオーシャンは、理系学生を対象としたオファー型リクルーティングサービス(スカウト媒体)を提供する人材企業。ただサービスを提供するだけではなく、母集団形成からオファーまで、企業を徹底サポートしています。
サービスの特徴
- 理系学生の採用に特化
- 採用HP作成から新人研修まで、幅広くサポート
- コア業務以外の工数削減に着目
費用
要問い合わせ
株式会社トライアンフ
株式会社トライアンフは、人事・採用コンサルティングで企業の抱える組織課題を戦略的に解決する企業です。「組織」にフォーカスした採用支援でベンチャー企業の採用に伴走します。
サービスの特徴
- 企業の組織力・生産性向上を目的とした採用支援
- 採用に使える適正検査を提供
- 採用担当者向けの研修も実施
費用
要問い合わせ
株式会社ベクトル
株式会社ベクトルは、「戦略PR事業」を主軸として、「デジタルマーケティング事業」や「キャスティング事業」などの事業を複数展開する企業です。
サービスの特徴
- 新卒採用代行特化のプランが存在
- 上流設計から業務の代行まで可能
- 様々な業種・業界で実績あり
費用
要問い合わせ
中途も含めた採用代行サービスについてもっと知りたい方は下の記事もぜひご覧ください。
まとめ
現代の採用活動は迅速さや多様な戦略を要求し、オンライン採用の急速な普及に追いつく必要があります。新卒採用分野では、優れた人材の確保が競争の激化とともに喫緊の課題です。
質と量の両面で採用の効率性を高めるため、新卒における採用代行サービスは多くの企業にとって魅力的な選択肢です。
これらのサービスは、採用部門の業務負担を軽減するだけでなく、新たな採用手法への探究をサポートしています。採用力の向上を目指す企業にとって、外部パートナーとしての新卒における採用代行サービスの導入は検討に値します。
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・今年から新卒の採用をはじめたいけど、戦略が立てられない
・内定後の離脱率が高く、いつも競合に負けてしまう
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