採用ミスマッチの原因と対策5選|入社後のギャップを生まない採用の基本とは

苦労して採用した人材の内定辞退や早期退職は、会社にとって痛い損失になります。

採用においてミスマッチが起きると、会社と候補者の間に「ミスマッチ」が生まれ、新入社員の離職率が高くなってしまいます。

本記事では、新入社員の早期離職やパフォーマンス低下に悩む人事に向けて、採用におけるミスマッチの原因と対策について解説します。

入社後も長く活躍する人材を採用するためのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

採用におけるミスマッチとは

「ミスマッチ」(mismatch)とは、「不一致」や「不釣り合い」を意味する言葉です。「ミスマッチ」の意味を英語で表す場合、そのまま「mismatch」を使うか「incompatible」が適切です。英語で 「ミスマッチがおこる」という表現は、「to be mismatched / to get mismatched」です。

採用においては、候補者と企業の間で認識のズレやギャップがあることを意味し、ミスマッチが起きることでさまざまな悪影響を及ぼします。

採用現場のミスマッチに関連する市場のデータをいくつか見てみましょう。

離職率の遷移

終身雇用慣習が衰え、転職が一般的となっている昨今、企業と労働者のミスマッチがあると退職や転職が選択されやすい傾向があります。

厚生労働省が令和6年に発表した調査結果によると、新卒者の約3割が3年以内に離職しています。

また、厚生労働省による「令和5年雇用動向調査結果の概要 入職率・離職率の推移」を見ると、令和5年の離職率は平均15.4%でした。つまり、100人の会社であれば、1年あたり約15人が離職しているという状態です。

こういった調査結果からも「今の会社は合わないかも」と思った人が、離職を決断しやすい状況であることがわかります。

転職者数・転職希望者数の推移

総務省統計局2024年(令和6年)に行った労働力調査では、転職者数は前年(令和5年)に比べて3万人増加しており、3年連続で増加している傾向です。一方、実際に転職するに至ってはいない転職等希望者数は8年ぶりに減少しています。

「転職等希望者数」は減っているものの、転職市場は依然活気があり、理想の会社やキャリアに向けてジョブホッピング(短期間で転職を繰り返すこと)をする人も少なくありません。とくに、エンジニアなど引く手数多の優秀な人材は、会社に不満を感じるとよりよい環境へ転職していってしまいます。

候補者と企業との間でミスマッチが起こらないよう、採用における具体的な対策が急務なのです。

採用ミスマッチによる悪影響

採用ミスマッチが起こると、具体的にどのような悪影響があるでしょうか。

本章では、採用ミスマッチによって起こる4つの悪影響について解説します。

内定辞退・早期離職が起こる

採用ミスマッチは、内定者の内定辞退・新入社員の早期離職の原因となります。選考中は好印象を持っていても、入社目前や入社直後に何らかの原因でこれまでの印象とはギャップを感じてしまい、会社への愛着を失ってしまうのです。

株式会社リクルートが運営する就職みらい研究所の調査によれば、2025年卒の大学生・大学院生の内定辞退率は、2025年3月時点で63.8%でした。

売り手市場である昨今では、採用ミスマッチがなくても人材獲得競争は苛烈を極めます。本データからは、内定辞退理由のすべてが採用ミスマッチとは言えませんが、内定した人材のできるだけ多くの方に入社してもらえるよう、採用ミスマッチを防ぎ、アトラクトを行う必要があると言えます。

エン・ジャパン株式会社が、自社で運営する転職サイト『AMBI』のユーザー向けに行った調査によると、回答者の9割が「入社後ギャップを経験した」と回答しています。さらに、うち7割が「職場の雰囲気」や「仕事内容」などのギャップを理由に転職を考えたと回答しているのです。

採用コストをかけて人材を採用しても、実際に働き始めてからギャップを感じ、離職してしまう例は決して少なくありません。

離職率を抑えるためには、このような採用のミスマッチを防止することが非常に重要なのです。

入社後の活躍可能性が低い

採用ミスマッチがあると、入社後に採用時に期待していたような活躍ができない場合があります。

例えば、新入社員にとって、入社後に以下のような認識相違=ミスマッチがあったとします。

  • ボーナスやインセンティブが思っていたより少ない
  • 業務内容やポジションが予想していたものではない
  • 同僚や上司との相性がよくない

この場合、新入社員が想像していた新しい会社での生活と、入社後の現実との間にギャップが発生し、モチベーションの低下につながります。パフォーマンスが下がり、採用前に期待されていたような活躍ができなくなる場合があります。

また、配属先の現場社員とのコミュニケーションにおいて、以下のようなミスマッチが発生すると、活躍できない一因となり得ます。

  • 現場が期待していたスキルや条件を満たしていない
  • 部署での人間関係がうまくいかない
  • 部署の雰囲気と合わない

人事部が提示した表面的なスキルや条件面ではマッチしても、実際に入社してみると配属先部門の社員と新入社員との間にミスマッチがあると致命的です。優秀な人材であっても、存分にパフォーマンスを発揮するのが難しくなってしまいます。

採用ミスマッチがあると、せっかく採用した人材の活躍可能性を下げてしまうのです。

無駄な採用コストやオペレーションコストが増加する

採用ミスマッチがあると、費用をかけて採用した人材が早期退職などで流出してしまい、採用にかかった費用が無駄になってしまい、さらには再度人材を雇うための追加の採用コストがかかります。

採用にかかる費用については、株式会社マイナビが行った「2024年卒 企業新卒内定状況調査」によると、24年卒の新卒採用の全体コストは平均で287万円と言われています。

さらに、株式会社マイナビによる「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」によれば、2024年の中途採用費用の総額は平均650.6万円で前年より20.4万円増加していました。

新卒・中途社員いずれも、一人採用するのにはかなりのコストがかかっています。採用ミスマッチによって、人材が早期退職してしまうと、採用にかかった費用が無駄になります。

また、採用において、面接や面談、研修などの工数がかかっていると、それらも全て無駄になってしまいます。

組織全体に悪影響が起きる

採用ミスマッチは、組織全体に悪影響を及ぼします。

例えば、新人について、現場の社員が嘆いているシーンを想像してみてください。

  • 「新しい人がきても、どうせすぐに辞めてしまう」
  • 「新人に仕事を教えているけど、やる気がなさそう」
  • 「新しく来たあの人は愚痴が多い。組織全体の雰囲気を壊されてしまう」

社風や仕事内容などにミスマッチがあり、新入社員がネガティブな状態になると、現場で教育している社員のモチベーションも下がってしまいます。時間をかけて仕事を教えた新入社員がすぐに辞めてしまった前例があると尚更です。

新人が入る度にミスマッチが起き、うまく機能しない組織では、組織全体の空気が悪くなっていきます。もしすでに数回ミスマッチによる退職者がいる場合は、組織の風土や仕事内容などがマッチした人材に長く働いてもらえる状況を、できるだけ早く作る必要があるでしょう。

採用ミスマッチが起こる5つの原因

採用ミスマッチは、採用担当者の意識改革だけでは防げません。採用ミスマッチが起こる原因はどこにあるのかを見極めて、一つ一つ対策していく必要があります

採用フローにおいて、ミスマッチが発生する箇所はさまざまです。そもそも、採用活動の前提整理に問題がある場合もあります。

本章では、そんな採用ミスマッチが起こる5つの原因について解説します。

採用ターゲットの定義が曖昧

前提として、採用ターゲットの定義が曖昧だと採用ミスマッチが起きやすくなります。

求める人材について、「優秀な人材」「素直な人」など、漠然とした言葉で表現していませんか?採用したい人物像について、具体的な人物像を設定できているかを再確認しましょう。

曖昧な採用ターゲットに基づいて採用した人物は、現場とマッチングしにくく、入社後にギャップを感じて離職してしまうリスクも高いです。互いにミスマッチが起きないためにも、採用する側が具体例などを合わせて採用ターゲットを定義しておく必要があります。

採用・評価基準に問題がある

採用基準・評価基準に課題がある場合、採用ミスマッチが起こる原因となります。

まず、採用基準における課題の例を挙げてみます。

  • 現場のニーズと人事側の採用基準が乖離している
  • 企業理念やカルチャーとの親和性が考慮されていない
  • ポテンシャルを重視せず、即戦力だけを評価している

例えば、未経験でもいいから根気良く仕事を覚えてくれる人を現場は求めているのに、扱いにくい経験者ばかりを採用していれば、ミスマッチが起こるのは当然です。

意外と重要なのが企業理念や社風などのカルチャーフィットです。定量的なスキル条件や待遇でマッチングしても、いざ入社してみると互いに雰囲気が合わないと感じる場合は多々あります。スキル面で評価の高い人材であっても、会社の雰囲気と親和性がないと感じた場合、採用ミスマッチが発生するリスクが高いでしょう。

目先の経験やスキルだけに重きをおいた即戦力採用にも注意が必要です。会社に定着してくれれば良いですが、即戦力になるような人材は引く手数多であるため、ミスマッチを感じるとすぐに転職してしまう可能性があります。即戦力採用はスキル重視になりがちですが、「転職されやすい」ということを念頭にカルチャーマッチもしっかりと見極めましょう。

評価基準では、以下のような状況だと採用ミスマッチに繋がります。

  • 面接官ごとに評価基準がばらばら
  • 評価基準が抽象的かつ定量化されていない
  • 履歴書や職務経歴書など書類上の情報に依存している

評価基準については定期的なフィードバックや目線合わせを行い、採用ミスマッチの要因がないかを振り返りましょう。

求人情報や面接内容が実態と異なる

求人に掲載している情報や、面接で候補者に提供している情報が実態と異なっている場合、採用ミスマッチを引き起こす深刻な原因となります。

魅力的な人材にたくさん応募してもらいたい、入社を決めてもらいたいからといって、都合の良いことばかり求人情報に掲載していませんか?また、社内の悪いところやネガティブな情報を意図的に隠し、良い面ばかりを見せていないでしょうか。

会社のことを魅力的に見せられれば、応募者は増え、内定承諾率も上がるかもしれません。しかし、「都合の良い面だけを見せられていた」ことは、入社後すぐに見破られてしまいます。

労働時間や残業時間、給与・待遇、職場環境や勤務地、働き方などについても、求人情報で誇張して記載するのは禁物です。誤った情報でアトラクトしても、人材は定着しません。あまりにも実態と乖離している場合、「求人詐欺」として訴訟に発展するリスクもあります。

採用ミスマッチを防ぎ、良い人材に長く働いてもらうためには、求人情報や面接内容は実態に即すよう徹底しましょう。

候補者のスキル評価や見極めが不適切

採用過程において、候補者のスキル評価や見極めが不適切だと、入社後のミスマッチを引き起こします。スキルを評価する際は、定性的な情報だけでなく、具体的な話を聞いた上でスキルの深さや実行力、応用力などを十分に確認すべきです。

スキル評価や見極めが原因で採用ミスマッチを引き起こした事例を3つ、簡単に紹介します。

ポートフォリオや実績だけでスキルを過大評価した

提出されたポートフォリオが非常に優秀だったため採用を決定したが、実際現場に配属してみると、候補者本人のスキルは基準値未満だったというケースです。

ポートフォリオにある実績はチーム制作の実績で、候補者本人は一部にしか関与していなかったという点について、候補者の関与範囲を事前に確認できていなかったのが原因でした。

候補者の自己申告スキルを評価したが基準値未満だった

「●●ツールを使った業務経験あり」という自己申告のスキルを評価し採用したが、期待した業務を遂行するスキルは持っていなかったというケースです。当該ツールについてかんたんな操作経験はあったものの、本人が申告したレベルと現場で求められるレベルに乖離があり、ミスマッチが発生しました。

実技テストや、現場担当者との具体的なコミュニケーションによって回避できた可能性があります。

人柄を重視してスキル不足を無視した

採用プロセスにおいて、ソフトスキル(人当たりの良さ)が非常に魅力的で採用したものの、期待していたような業務的なコミュニケーションや折衝能力が見られなかったケースです。

とくに社風やカルチャーフィットを重視する会社では、「社員と気が合えば大丈夫」という判断に陥ることも多いですが、実務スキルの検証を怠らないことが重要です。

入社後の教育体制やフォローが不十分

入社後の教育体制やフォローが不十分だと、本来は活躍できたはずの人材が適応できず、早期離職やパフォーマンス低下に至ってしまう可能性があります。

たとえば、「未経験者歓迎」を掲げて未経験者を採用したにもかかわらず、実務教育体制が整っていなかった場合、新入社員はスキルを身につけるのに苦労します。突然独学を求められたり、できることが少なく業務時間を持て余したり、予想外のストレスを強いられる場合があります。

他にも、入社後のオンボーディングが形骸化しており、フォローや定期面談がない・行っていても回数が少ないこともリスクです。業務上悩みがあっても、心理的安全性が担保された状況で相談できる相手がいないと、新人は悩みを抱えたまま解消できません。メンターをつけたり、上長が一定の期間は気遣ったりするなどの対応が必要です。

教育体制やフォローが整っていないことが問題であるにもかかわらず、新入社員は「仕事を覚えられない、いつまでも結果が出せないから自分にこの会社(仕事)は合わないかも」と考えます。指導体制が整っていれば戦力になるはずが、指導体制の不備が原因で仕事を覚えられず、低評価を受け、離職してしまうという悪循環に陥ります。

【大前提】採用の肝はターゲットとペルソナ設計

採用活動を成功に導くために最も重要なのは、採用ターゲットとペルソナ設定です。これらはあらゆる採用活動のスタートラインであるとも言えます。

採用ミスマッチ対策の前に、採用の大前提である「ターゲット」と「ペルソナ」設計についておさらいしておきましょう。

採用ターゲットの重要性

採用ターゲットは、以下の点で非常に重要です。

  • 求職者のニーズを把握できる
  • 評価基準のばらつきを抑える

採用ターゲットを具体的に言語化しておくと、ターゲットの視点に立って考えられるようになります。ターゲットが求める働き方や給与水準、転職の動機などを具体的に想像できるため、採用活動における効率が上がります。

さらに、選考に関わるすべての担当者が共通の理解を持つことで、評価のばらつきを抑えられます。コミュニケーション能力や協調性、交渉力などなど、どのレベルを求めるかを具体的に定義しておけば、多角的にミスマッチを防げます。

採用ターゲットを明確に定義し、関係者に周知できていれば、採用ミスマッチを最低限に抑えられるのです。

採用ペルソナとは

採用ターゲットをより具体的に描いたものを「採用ペルソナ」と言います。

採用ターゲット企業が求める候補者のカテゴリーやグループ。業界経験、職務経験の年数、技術スキル、学歴など、広い条件で絞り込んだ対象。
採用ペルソナ採用ターゲットをさらに詳細に分析し、働き方の好み、価値観、キャリアの動機、生活スタイルまで含めた、架空の理想的な候補者像。

採用ターゲットでは「どのような条件の人材を探しているか」を定義し、採用ペルソナで「その条件の中で、さらにどのような人格/趣向性を持った人を理想とするか」を再定義するのです。採用ペルソナを作成しておくことで、採用活動における判断の精度を上げることができます。

採用ペルソナを作るうえで重要なのは、「どんな人物だったら自社にぴったりハマるか」という理想的な人物像を作ることです。自社・市場・競合を調査して差分分析を行い、自社が求める人物像を具体的に描き出しましょう。

採用ペルソナが具体的に設定されていれば、候補者と企業の期待値をすり合わせやすくなり、採用ミスマッチを大幅に減らせます。「スキルはマッチしているが雰囲気が合わない」人や「スキルも雰囲気も合っているように見えるが、求めるキャリアパスを自社では提供できない」人などを見極め、判断に役立てられるのです。

採用ミスマッチを防ぐため、大前提として採用ターゲットと採用ペルソナの定義に取り組みましょう。

採用ミスマッチを防ぐ5つの対策ポイント

本章では、採用ミスマッチを防止するために取り組むべき、具体的な対策ポイントを5つ紹介します。

採用現場でありのままの情報を開示する

採用活動の現場では、会社の情報をありのままに開示するように務めましょう。

説明会やカジュアル面談、面接、内定後のアフターフォローなど、候補者と接点を持つ場所はさまざまです。その全てにおいて、会社の良い面だけではなく悪い面や課題も開示するようにしましょう。

会社の良い面だけを開示すれば、確かに応募者は集まります。しかし、入社後に悪い面が見えてくると採用ミスマッチが起き、人材が流出して採用コストが無駄になってしまいます。

採用の過程で、ネガティブな情報もいとわず開示し、悪いところも飲み込んだ上で入社してくれる人材を採用するのが重要です。

ただし、会社のネガティブな点や悪い面を開示する際は、以下のポイントも合わせて開示することを徹底しましょう。

  • 理由:なぜその状況なのか
  • 対策:どのように改善していくのか
  • 対応:候補者側の不利益をどのように補うのか

悪い面をありのままに開示しただけで、具体的な打ち手や誠実な説明がないと、マイナスにしかなりません。しかし、多くの会社は何らかの課題を抱えているものです。会社として課題に真摯に向き合っていることを示せば、候補者側も納得してくれます。

適性を見極める方法を見直す

採用ミスマッチを防ぐには、適性を見極める方法を見直すと効果的です。複数回の面接を重ね、なんとなく好感触であれば採用するのではなく、採用プロセスを徹底的に仕組み化するのです。

具体的には、以下の手段が有効です。採用フローに取り入れていないものがあれば、試験的に導入してみると良いでしょう。

  • カジュアル面談
  • 構造化面接
  • 適性検査
  • インターンシップ

それぞれについて、以下で簡単にご紹介します。

カジュアル面談

カジュアル面談は、候補者と企業が互いの方向性を確認し合える絶好の場です。選考ではないため、相互理解を深める時間として有意義に利用できます。

企業側は、期待したいパフォーマンスや求めるスキルを具体的に伝えます。会社側の良いところでアトラクトするだけでなく、ネガティブな面についても真摯に開示すると良いでしょう。候補者のニーズやモチベーションポイント、キャリアパスについてもヒアリングしておくことで、ミスマッチを防げます。

構造化面接

構造化面接とは、採用要件と評価基準に基づいて質問項目を定め、全ての面接官が決められた質問項目に沿って面接を進める手法です。面接官ごとのばらつきを防ぎ、客観的に評価することを目的としています。上手く設計できれば公平に評価できます。質問の選定が非常に重要です。

適性検査

「能力検査」や「性格検査」を実施し、候補者のスキルや性格が会社のニーズとマッチしているかを定量的に判断する方法です。面接官によって判断がぶれやすい点についても、客観的に測定できるメリットがあります。ただし、適性検査の結果を絶対視せず、判断材料の一つとして取り扱いましょう。適性検査を実施する場合は、適性検査サービスを活用するのがおすすめです。

インターンシップ

企業文化や社員の雰囲気、実務についての理解を深めてもらうなら、インターンシップが効果的です。就活生に、会社で働く具体的なイメージを持ってもらうため、現場に入って実際の業務を体験してもらいます。実際に働いている人の雰囲気や現場の環境を知ってもらえるため、入社後の採用ミスマッチを防げるでしょう。

採用基準にカルチャーフィットを取り入れる

採用基準として、企業カルチャーとのマッチ度=カルチャーフィット(文化的適合性)を取り入れると良いでしょう。

現場のニーズを満たすためには、ついスキルや経験などに目が向いてしまいます。しかし、どんなにスキルや経験に優れた人材であっても、社風に合わずすぐに離職してしまっては意味がありません。「この会社に愛着を持って長く働いてくれるか」を測るため、カルチャーフィットを採用基準に取り入れることをおすすめします。

具体的には、自社のカルチャーを言語化し、それと照らし合わせて候補者を評価できる仕組みを作ります。

【自社のカルチャーを明文化した例】

  • 挑戦を重んじる
  • チームワークによる成果を高評価する
  • 立場や属性を問わないフラットな対話を推奨する
  • 自責で考える

自社のカルチャーを知るには、まず経営理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を振り返ります。活躍している社員の行動特性や価値観を分析したり、組織内の暗黙の常識を具体的に列挙したりするのも効果的です。

カルチャーを明文化できたら、採用活動における評価項目に落とし込みます。カルチャーフィット用のスコアシートを作り、採用フローに組み込みましょう。

カルチャーフィットスコアをどこまで重要視するかは各企業次第です。離職理由の多くがカルチャーフィットであれば、採用時評価の比重を高めにすることで、採用ミスマッチを防げるかもしれません。また、ポテンシャル人材の採用であればかなり重視すべきですが、即戦力人材の採用やあまりチームでの関わりがない場合はそこまで重視しなくてもいい場合もあります。

リファラル採用を導入する

自社の社員から会社に人材を紹介してもらうリファラル採用の導入は、採用ミスマッチ対策として非常に効果が高いと言えます。

リファラル採用において、紹介者は、企業文化やネガティブポイントなどをよく理解した上で知人を推薦します。候補者側も、事前に紹介者からリアルな情報を得られるため、入社後のギャップは小さくなると言えます。

「類は友を呼ぶ」と言うように、自社で活躍する社員が太鼓判を押す人材であれば、スキルやカルチャーにミスマッチが起きにくいというメリットもあります。実際、リファラル採用で入社した人材の早期離職は少なく、定着率や活躍率は高くなる傾向があります。リファラル

リファラル採用を行う場合、紹介者の主観が大きく影響します。人間関係に頼って採用するので、トラブルが起こる可能性もあります。リファラル採用のデメリットもあるので、導入の際は、制度設計を丁寧に行いましょう。

内定後に現場の社員との交流の場を設ける

内定後に、社員と交流する場を設けるのも効果的です。

内定後の交流会や会食は、職場や社員の雰囲気をリアルに理解してもらう絶好の場所です。配属予定の部門の社員や、候補者のロールモデルになりそうな社員を参加させると良いでしょう。

交流会の場では、選考の場では話せなかったようなことも話せるのがメリットです。候補者は、企業の実態や文化について、より踏み込んで聞いてきます。優秀な人材をアトラクトすることも大切ですが、入社後にミスマッチを原因に離職されてしまっては損失です。会社の良い面も悪い面も、真摯に情報を開示しましょう。

候補者の不安を入社前の段階で解消するのも、入社前の交流を行う重要な目的です。「業務を上手くこなせるか」「社風になじめるか」など、候補者が抱える不安を払拭できる場づくりが重要です。不安に真摯に向き合ってもらったという経験があれば、会社へのエンゲージメントが高まり、入社後も根気よく業務に取組んでくれます。

まとめ|採用ミスマッチを防ぐプロセス設計を!

苦労して採用した人材の早期離職やパフォーマンスの低下を招く採用ミスマッチは、原因を知れば対策が可能です。

採用活動の前提である採用ターゲットやペルソナを定義し、自社にあった人材に定着してもらえるよう、採用フローや評価項目を見直してみてください。

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