【データをもとに解説】理系学生の新卒採用動向とは?|採用する際のポイントも

IT市場が拡大している現代社会において、自社のさらなる成長のために理系人材を採用したいと思っている方はかなり多いのではないでしょうか。

即戦力となるIT人材、理系人材の採用は言うまでもなく激化していますが、新卒採用市場においても、理系学生の採用も往々にして重視する企業が増えてきています。

そこで本記事では、理系学生の新卒採用の現状や理系学生を新卒で採用するポイント・メリットなどについて解説します。

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目次

理系学生の新卒採用の現状

文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の調査によると、理系学生においてすぐ就職する割合は1981年以降急激に減少していることがわかります。

さらに別のデータでは、理学部・工学部への進学者数は1981年以降ほぼ横ばいであることがわかるので、1つ目に記載したグラフの通りに就職者が減少しているということがわかります。

つまり、IT人材に対する需要は増えるものの理系学生の全体数は増えないので、今後も採用競争は激しくなっていくことが予想できます。

多くの理系学生が大企業を志望している

もう一つ重要な理系学生の傾向が、文系の学生よりも誰もが名前を知っているような大企業を志望しているということです。何なら、 あらかじめどの企業を志望するのか就職活動開始前に決めている学生も少なくありません。

そういった学生のほとんどは大企業だからこその安定感や充実した福利厚生、整った研究体制を求めています。

大企業志望の理系学生が多いことも、中小企業の理系学生採用を難しくしている要因の一つです。

理系学生の新卒就活の特徴

理系学生の採用を円滑に進めるために、まずは理系学生の就活の特徴を知る必要があります。以下では、理系学生の新卒就活の特徴を3つ解説しています。

特徴①:短期間で集中して就職活動を行う

理系学生の新卒就活の特徴の1つ目は、短期間で集中して活動することです。

理系学生は専門的な分野に携わるため論文や研究などに追われることが多く、文系学生に比べると多忙な傾向があります。そのため、どうしても就活に使える時間は限られてしまいがちです。

就活を計画的に進める理系学生は他の学生たちよりも早めに行動し、短期間で内定を掴み 取っています。就活に集中する期間を事前に定めておいて、その間に予定を詰め込むことで学業と就活の両立を可能にしているのです。

特徴②:大学で学んだ専門分野を活かせる職を希望する

理系学生の新卒就活の特徴の2つ目は、大学で学んだ専門分野を活かせる職を希望することです。

専門的な分野に携わることが多いからこそ、理系学生の多くは自分が専攻している分野の職種に就きたいと考えています。中には、専門外の分野はそもそも視野に入れていない学生もいます。

そのため、採用企業は理系学生が希望している研究内容との融和性をアピールする方法が有効です。

特徴③:応募企業数を絞っている

理系学生の就活の特徴の3つ目は、応募企業数を絞っていることです。

文系学生の場合、業界や職種を絞らず手当り次第に多くの企業に応募する人も少なくありません。しかし、理系学生は応募企業数をある程度絞ります。

なぜなら、理系学生は就活に割ける時間が少ないため本当に行きたいと思う企業だけに目を向ける人が多いからです。

理系学生を新卒で採用するメリット

次に、理系学生を新卒で採用するメリットを3つお伝えします。

メリット①:論理的思考力が備わっており、即戦力になる可能性がある

理系学生を新卒で採用するメリットの1つ目は、論理的思考力が備わっていることです。

理系学生は研究を行う際、常に論理的思考を心がけています。まずは問題を見つけ、次に自分なりの仮説を立て、検証を行い、最後に改善の余地がないか十分に検討します。

上記の行動を繰り返すことにより、問題解決能力や論理的思考力が培われていくのです。

そのため、入社後も持ち前の論理的思考力を活かし、自らの力による問題の解決が期待できるため、即戦力として活躍してもらえる可能性があります。

メリット②:数字に強い

理系学生を新卒で採用するメリットの2つ目は、数字に強いことです。

ビジネスの現場では、売上分析、コスト計算、市場調査など、数字を扱う機会が頻繁にあります。そして、理系学生は学生時代に数学や物理などの科目で常に数字や計算に触れてきていたため、数字を扱うタスクを難なくこなすことができるのです。

メリット③:継続力に長けている

理系学生を新卒で採用するメリットの3つ目は、継続力に長けていることです。

理系学生は研究するにあたり、長時間研究室に篭っての作業も少なくありません。また、結果が出るまでトライアンドエラーを繰り返すことも多く、コツコツ地道な作業を続けるのが得意です。

そのため、理系学生は一つの物事を継続する力に長けており、この継続力は企業の持続的な成長を実現させるうえで、大きな強みとなるのです。

理系学生を新卒で採用する際のポイント

続いて、理系学生を新卒で採用する際のポイントを3つ解説していきます。

ポイント①:早期選考/短期インターンシップを実施する

理系学生を新卒で採用する際のポイントの1つ目は、早期選考/短期インターンシップを実施することです。

理系学生は就活に割ける時間が少ないため短期決戦で就活に臨む人が多いです。意欲が高い理系学生は早めに就活を始めて内定をもらい、早々に就活を切り上げる人も少なくありません。

そのため、早期選考や短期インターンシップの実施により、ポテンシャルの高い理系学生に参加してもらいやすくなります。

他の企業が動き出す前に、いち早く行動を起こすのがポイントです。

ポイント②:研究内容と業務の親和性をアピールする

理系学生を新卒で採用する際のポイントの2つ目は、研究内容と業務の親和性をアピールすることです。

理系学生は、自身が専攻している分野の職種に就きたいと考えている人が多いです。

しかし、仮に職種自体が望んでいる分野ではなかったとしても、研究内容が求めているものであれば興味を引くことができます。

インターンシップや企業説明会で、研究内容と業務に関連性があることを現場社員の協力を得ながら詳しく伝えましょう。

ポイント③:大学や研究室とのつながりを作る

理系学生を新卒で採用する際のポイントの2つ目は、大学や研究室とのつながりを作ることです。

理系学生を採用するにあたって、大学や研究室とのつながりを作ることは重要です。

最初は興味を持たれていなかったとしても、大学内で企業の話が何度も出れば「どんな企業なんだろう」と関心を持ってもらうきっかけになります。

また、タイミングや状況次第で「ぜひ来てほしい」と思える人材に対して直接スカウトをすることもできたりするので、なるべく多くの大学や研究室とつながりを持っておくことが、優秀な理系学生の採用に繋がります。

理系大学の研究室に関しては、LABOナビというサイトがおすすめです。

理系学生の新卒採用に特化した就職サービス

続いては、理系学生の新卒採用に特化した就職サービスを6つ紹介していきます。

サービス①:理系ナビ

出典:理系ナビ

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの1つ目は、理系ナビです。

理系ナビは、数ある理系学生向けの就活サイトの中でも知名度が高いです。

特徴としては、企業側が気になった学生をスカウトでき、就活アドバイザーが事前に面談をするため自社に適正のある理系学生を厳選することが可能です。

自社とマッチ度の高い学生に直接アプローチができるためミスマッチが起こりにくく、優秀な人材を獲得しやすくなります。

サービス②:サポーターズ

出典:サポーターズ

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの2つ目は、サポーターズです。

約7,000名のエンジニア就活生が活用するキャリア支援サービスを運営しており、そのデータベースに対して、スカウト・人材紹介・採用広報など幅広いサービスで学生にアプローチが可能です。

また、新卒採用マッチングやエンジニア育成プログラムなど、定期的にイベントやカンファレンスを開催しているため優秀な学生との早期接触が期待できます。

スカウトや求人広告だけでは伝わりにくい自社の魅力を学生に直接アピールできるため、スタートアップ企業やエンジニア採用を強化したい企業にもオススメです。

サービス③:ちほりけ

出典:ちほりけ

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの3つ目は、ちほりけです。

ちほりけは地方の理系学生に特化した就活支援サービスで、利用者は理系を専門とした就活アドバイザーのサポートを受けることができます。また、選考にかかる交通費を負担してくれるのも、ちほりけならではです。

地方出身者が都心部へ選考を受けにいくとなるとかなりの費用がかかりますが、ちほりけでは 交通費を負担してくれるため金銭的な問題を気にせず就活に取り組めます。

そのため、地方の理系学生にも興味を持ってもらいやすいです。

サービス④:エンジニア就活

出典:エンジニア就活

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの4つ目は、エンジニア就活です。

エンジニア就活は、ITエンジニアに特化した総合就活サイトです。

プログラミング初心者からプロレベルまで、IT業界を志望するさまざまな人材が登録しています。

そのため、ITエンジニアを求めている企業は登録必須のサイトです。

スキルレベルを登録できるため、エンジニア就活では企業が求めているレベルの理系学生と出会うことができます。

サービス⑤:paiza(パイザ)新卒

出典:paiza

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの5つ目は、paiza(パイザ)新卒です。

paiza新卒は、個別送信と一斉送信の2種類のアプローチ方法があり、企業の状況に応じて使い分けることができます。

また、ジャッジシステムと独自のテストを導入しているため、理系学生のプログラミングスキルを正確に知ることが可能です。

スキルレベルによってS~Dの5つのランクに分けられているため、企業が求めるレベルの人材を見つけることができます。

アプローチ方法を柔軟に変更したり、適切なスキルレベルを持った理系学生と出会いたい企業にぴったりの就職サービスです。

サービス⑥:TECH OFFER(テックオファー)

出典:TECH OFFER(テックオファー)

理系学生の新卒採用に特化した就職サービスの6つ目は、TECH OFFER(テックオファー)です。

TECH OFFERは、自動オファーが可能であることが強みです。

事前に設定した配信条件ごとに、定型文ではなくそれぞれ異なるオファー文章を配信できます。求職者の希望に沿ったオファーができるため、適切な人材とマッチする確率が高まります。

また、一度設定してしまえばオファーの工程の効率化が可能なため、その分面接などほかの選考に時間をかけることが可能です。

まとめ:理系学生の新卒採用を成功させよう

今回は、理系学生の新卒採用について解説しました。

優秀な理系学生を採用したいと考えている採用担当者は、本記事を参考にして採用活動を成功させてください。

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この記事の監修者

井上愛海のアバター 井上愛海 株式会社ミギナナメウエ 執行役員

2022年9月東京大学大学院在籍中に株式会社ミギナナメウエの執行役員に就任。
即戦力RPO事業の事業部長を担い、これまでに150社以上の採用支援に携わる。
【以下実績】
・シリーズBのスタートアップ企業の20名のエンジニア組織を40名まで拡大
・CTO、PM、メンバークラスを採用しゼロからのエンジニア組織を立ち上げに成功

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