少子高齢化による労働不足の減少が叫ばれる今、採用活動を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。そんな中、採用に関する業務を外部の専門企業に委託するRPO(Recruitment Process Outsourcing=採用代行サービス)に注目が集まっています。
採用代行者のスキルや専門性によって採用の達成度合いが大きく変わるため、RPOを選定する際は慎重に検討する必要があります。この記事では、採用代行に向いている人・向いていない人の特徴や、RPOを選ぶときのポイントなどをご紹介します!
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採用活動の業務範囲
まずは、採用活動の業務範囲をご紹介します。
ターゲット設定から面接調整まで業務はさまざま
「採用活動=選考」と考えてしまいがちですが、以下のとおり採用活動の業務範囲は多岐にわたります。
採用計画
┗ 採用人数、ターゲット、雇用形態の策定、スケジュール設計 など
採用戦略
┗ 自社分析、訴求方法の検討、採用媒体選定、ターゲット設定 など
母集団形成
┗ 採用媒体運営、会社説明会、SNS運用 など
選考、評価
┗ 書類選考、適性検査、実技試験、面接 など
内定者フォロー、入社準備
┗ フォロー面談、内定者懇親会、職場見学会、雇用契約の締結 など
この中でも採用計画や採用戦略の立案はとくに採用活動の要となるため、専門知識を活かし慎重に行う必要があります。
採用におけるジャッジ力は本当に必要?
結論から言うと、候補者を客観的に判断できるジャッジ力はとても重要です。ただ、担当者一人で内定か否かを決めることは極めて少なく、複数の面接官が評価するケースがほとんどです。
したがって、そもそも「企業としての評価軸を設定した上で、どの面接官でも公平に評価できる仕組みをつくる」という採用戦略設計の過程がもっとも重要で、本当に必要な人材を採用するためには、個々のジャッジ力に頼る環境はむしろ危険と言えるでしょう。
採用代行に向いている人の特徴
それでは、採用代行に向いている人とは具体的にどういったスキルを持っている人なのでしょうか?
スキル①:ニーズを引き出すヒアリング力
Indeed Japan株式会社の調査によると、72.4%の採用担当者は販売・営業や総務などその他部門との兼務をしているという結果が出ています。そのため、多くの採用担当者は採用に関してのリソースやノウハウが不足している傾向があります。
そのため、「〇名採用したい」といった顕在的なニーズだけでなく、さまざまな視点から課題を見つけ出し、「〇名採用するにはそもそも採用ブランディングが必要」などといった顧客自身も気づいていない潜在ニーズを引き出してくれる担当者は、企業にとって非常に心強い存在になるでしょう。
スキル②:客観的な分析力
ここ数年続く採用市場の売り手化で人材の獲得競争が進む中、競合他社を含めた採用市場分析がとくに重要とされています。そのため、「自社ならではの弱み・強みはどこなのか」「採用成功している企業はどのような傾向があるのか」などといった項目を客観的に分析できる力は、採用戦略を立てる上でとても重要なカギとなります。
また、採用活動を細かく数値化し改善点を可視化するスキルも、PDCAを回しながら継続的に採用を成功させるのに必要不可欠な要素です。
スキル③:臆せず自分の意見を伝える折衝能力
採用代行サービス(RPO)を利用するメリットの1つとして、外部に任せるからこそ客観的な意見を仰げるという点があります。
たとえ顧客にとっては耳が痛くなるような意見だとしても、同じ目的に向けて臆せず助言してくれる担当者は、企業にとって信頼できるパートナーと言えるでしょう。
スキル④:市況感やトレンドなどの情報収集力
採用市場はかなり流動的で、求職者の価値観やトレンド、求人倍率なども常に変わっています。
たとえば「PRのためではなく学生目線でのインターンシップ」を導入し人気就職ランキング1位に躍り出た株式会社ニトリや、いち早く副業解禁に舵を切り、副業者の多くが社内でも成果を上げているロート製薬株式会社などは、世の中のニーズやトレンドを活かした成功例です。
これらの事例のように、採用市場の最新動向をキャッチアップして確実に施策へ移せる能力は、採用活動だけでなくその後の企業の成長性をも左右します。
スキル⑤:柔軟に対応できる臨機応変力
採用活動では、採用関係者だけでなく、面接官や役員、人材エージェントや求職者など、社内外の人と交渉や調整を行う機会が多くあります。
たくさんの人と関わる中で、たとえば「急遽面接ができなくなった」「事業計画に変更が生じた」など、イレギュラーな事態が起こることも少なくありません。そのような事態に陥ったときにも、スピーディーに代替案を出すなど冷静に対応できる人物であれば、安心して採用を任せられるでしょう。
スキル⑥:候補者の気持ちをつかむフォロー力
選考と同じく、内定者フォローも採用活動において不可欠な要素です。中には「この人がいたから入社を決めた」とロールモデルになるケースも多く、入社後のパフォーマンスに影響することさえあります。
内定を出せたからと言って安心せず、「候補者の人生にとってよい選択とは何か」「どのように懸念を払しょくできるか」など心から候補者に寄り添えるような担当者であれば、内定者フォローにおいても的確な行動ができるでしょう。
また、「あらゆる角度からフォローできるよう、顧客(企業)について徹底的に理解を深める」といった積極的な姿勢も大事なポイントです。
採用代行に向いていない人の特徴
反対に、採用代行に向いていない人の特徴とはどのようなものでしょうか。例を3点記載します。
①:個人のジャッジ力に頼って採用活動を進める
先述のとおり、候補者を公平に評価できる能力は面接において重要な要素です。ただ、そのスキルは企業としての絶対的な評価軸と評価方法があってこそのもので、「人を見極める力」や「定着しそうな人」などといった個々の感覚に頼ったジャッジ項目においては、むしろ足枷になる可能性が高いのです。
したがって、精巧な採用戦略を立てない状態で、ただやみくもに面接官のジャッジ力を磨くためにトレーニングを行うなどの行為は避けましょう。
②:既存の方法論に縛られている
採用市場は、ここ数年で大きく変化しました。コロナ禍を経てオンライン面接が当たり前になったり、ナビ型サイトが寡占状態だった新卒採用も、今ではダイレクトリクルーティングやSNS採用などさまざまな手法がシェアを伸ばしたりと、競争激化にともない採用市場は今後も目まぐるしく変わっていくものと考えられます。
したがって、ノウハウや経験があるがゆえに「このような事態にはこの方法が効果的」といった固定概念を持つ傾向がある人は、最新の動向に対応できずに採用活動全体に悪影響を与えてしまう可能性があります。
③:波風が立つことを避ける
採用のノウハウがない企業であれば、採用戦略から立て直すなどといった根本的な見直しが必要なケースもあるでしょう。そのような場合は、経営陣をも巻き込んだプロジェクトに発展したり、これまで経験のない業務が発生したりと、想定外の事態に陥ることもあります。
これを「採用成功のための手段」と捉え実行に移せる人材であればよいのですが、「とにかく穏便に済ませたい」と望む人材は、残念ながら採用代行に向いていないでしょう。
選ぶべきRPO(採用代行)サービスのポイント
前章の採用代行に向いている人・向いていない人の特徴をもとに、選ぶべきRPOサービスのポイントを5つご紹介します!
①:データに基づいた客観的なノウハウをもっている
前の章では採用活動には客観的な分析力が必要とお話しましたが、RPOサービスを選ぶときにも、採用成功に繋がるデータやノウハウを豊富に持っているかを確認しましょう。
具体的には、以下の項目を企業ごとに比較することでサービスレベルを測ることができます。
確認項目 | わかること |
累計導入社数 | データや知見がどのくらい蓄積されているか |
年間導入社数 | 創立年にとらわれず的確な分析で成果を上げているか |
年間導入社数の推移 | 年々変化する採用課題に対応できているか |
データの数や種類 | どのような切り口で採用成功へ導いてくれるか |
つい累計導入社数ばかり注目してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、採用代行の需要拡大にともない、最近では創立間もないRPOサービスも数多く存在します。累計導入社数が少なくとも確実に成果を上げている企業も多いため、年間導入社数なども併せて確認しましょう。
②:企業のニーズに柔軟に対応してくれる
採用活動において、選考ルールや候補者へのコンタクト方法、各契約書の締結方法など、独自のルールを設けている企業も多いと思います。RPOを選ぶ際には、自社のルールに柔軟に対応してくれるようなサービスを選びましょう。
そのほかにも、企業に合わせてサービス内容をカスタマイズしてくれるかどうかも重要な指標です。企業の要望やニーズに対して臨機応変に対応してもらうことで、工数やコストを大幅に削減し効率よい採用活動を行うことができるからです。
③:提案力が高い
提案力の高さも大事なポイントです。これらは企業が蓄積したデータやノウハウによってもレベルが異なりますが、担当者によっても大きく変わる要素でもあります。
そもそも的確な施策を提案するためには、「採用代行に向いている人の特徴」で紹介した「客観的な分析力」や「市況感やトレンドなどの情報収集力」が前提となります。そのようなスキルを持った人材が在籍するサービスであれば、安心して採用活動を任せられますよね。
事前に具体的な提案力をチェックしたい場合は、商談時に「競合他社ではこれまでにどのような施策を提案したのか」「たとえば、自社であればどのような提案が可能なのか」など確認してみましょう。
④:自社の求める人材に関する理解がある
RPOサービスを選ぶ際には、企業によって得意分野とそうでない分野があります。もちろん総合的な領域を扱うサービスもありますが、中にはIT人材からグローバル人材、管理職、フリーランスなど、特定のニーズに特化したサービスも多く存在します。
①でご紹介した総合的な実績と併せ、自社の求める人材や領域に関して十分な知見や実績を持っているか、担当者が専門分野に対して積極的に情報収集しているかどうかを必ず確認しましょう。具体的な実績がわからない場合は、商談の際に詳細を聞いてみるのもおすすめです。
⑤:業務遂行力が高い
担当者に業務遂行力があるかどうかも大事なポイントです。コストをかけてせっかく設計した案も、最終的に行動に移さなければ採用成功には至りません。
例としては、採用戦略の設計やToDoの落とし込みまでは得意なものの、それ以降は実行スピードが遅いというケースです。これは、採用代行サービス企業があまりにも多くクライアントを抱えていて業務過多に陥っていることが主な原因として挙げられます。
こちらのポイントは実際に依頼するまで判断が難しいですが、問い合わせ時のレスポンスの速さを意識したり、商談時に具体的な担当企業数や社員数を聞いたりと、事前に可能な限りヒントを集めましょう。
まとめ
採用代行に向いている人の特徴とともに、RPOサービスを選ぶ際の7つのポイントをご紹介しました。
RPOサービスの導入は、業務の工数の削減だけでなく、質の高い採用活動にも繋がります。一方で、一言でRPOサービスと言っても、その専門性や実績によって価値は異なり、さらに言えば担当者によってサービスのクオリティも変わるのも事実です。
容易に「大手だから安心」「導入企業実績が多いからノウハウもあるだろう」と判断するのではなく、その専門性や実績、加えて担当者のスキルレベルまで確認することをおすすめします。