少子高齢化が進み、多くの企業で人手不足が深刻な問題となっています。こうした状況のなかで注目されているのが、現場を巻き込んだ「スクラム採用」です。従来の人事や経営陣だけの採用活動ではなく、現場の社員も積極的に関与することで、採用力を上げ、入社後のミスマッチを防ぎ、現場のニーズに合った人材を採用しやすくなります。
この記事では、そんなスクラム採用の機能を備えた採用管理システム「HERP Hire」の特徴(メリット)や料金、ほかのシステムとの違い、導入事例について詳しく解説します。
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HERP Hireとは
「HERP Hire」とは、株式会社HERPが提供する採用管理システムです。
単なる採用業務の効率化にとどまらず、人事と現場メンバーが連携して企業全体で採用活動を進められるような機能が備わっている点が特徴です。また、採用難易度の高いエンジニアなどのデジタル人材の採用に強みを持ち、2024年時点で2,000社以上の企業に導入されています。
また、国内最大級のITサービス比較サイト「ITreview」において、5期連続で顧客満足度No.1を獲得するなど、高い評価を受けています。
HERP Hireの標準機能
HERP Hireには、認知・集客から選考、内定後のフォローまで、採用活動に必要な機能が標準搭載されています。主な機能は以下のとおりです。
- 求人票ページの作成・公開
- 求人媒体からの応募情報自動取り込み
- エージェントの管理・推薦受付・メッセージ機能
- リファラル採用(社員紹介機能)
- 潜在候補者のタレントプール管理
- SlackやChatworkを通じた通知
- レポート・分析機能
- 年収情報などの管理機能
これらの機能を活用することで単純なのに意外と時間がかかってしまうような事務的な採用業務の負担が軽減され、採用戦略の立案や候補者とのコミュニケーションなど、より重要な業務に集中しやすくなります。
HERP Hireを導入している企業
HERP Hireは、2018年に提供を開始した比較的新しい採用管理システムですが、着実にシェアを広げ、現在では2,000社以上の企業に導入されています。とくにデジタル人材の採用を行う企業を中心に、スタートアップから中小企業、大企業まで、さまざまな企業で活用されています。
HERP Hireの特徴・メリット
この章では、HERP Hireの特徴とメリットを具体的に6点ご紹介します。
① 採用工数を大幅に削減できる
先述のとおり、HERP Hireは採用管理システムの一般的な機能が標準搭載されており、求⼈票の作成やエージェント管理、面接の日程調整といった定常業務を約70%削減することができます。そのぶん、担当者は採用戦略の立案や候補者とのコミュニケーションに時間を使えるようになります。
さらに、Wantedly、ビズリーチ、リクナビ NEXTなど、30以上の大手求人媒体から応募情報を自動で取り込むことができます。応募があったタイミング、または1日4回の頻度で情報を取り込んでくれるため、候補者への対応を素早く進めることができます。。
また、主要な求人媒体ではテキスト情報だけでなくプロフィール画面まで自動で取り込むことができるため、面接前に各媒体にアクセスする手間なども省けます。
② 現場を巻き込んだ「スクラム採用」ができる
詳細は後述しますが、HERP Hireは誰でも直感的に使いこなせるUI/UXが特徴です。また、Slack連携機能を活用することで、わざわざ媒体にログインせずとも採用活動の状況を通知である程度把握できるため現場社員を巻き込んだ「スクラム採用」を促進できます。
さらに、候補者の情報や評価、現場メンバーのコメントがタイムライン形式で蓄積されるため、社内での情報共有がスムーズに進みます。コメントはチャット感覚で手軽にできるため、採用に関するコミュニケーションが活発になり、社内の連携がより円滑になる点も大きなメリットです。
なぜエンジニア採用に「スクラム採用」が効果的なのか?
エンジニアの採用において「スクラム採用」が効果的な理由は、専門性の高いスキルを必要とする職種だからこそ、人事部門だけでは適切な評価が難しい点にあります。
実際に、コーディング試験サービス「HireRoo」を提供する株式会社ハイヤールーのエンジニア採用担当者を対象にした調査によると、エンジニア採用における失敗経験として「入社後にスキルがマッチせず退職した」と回答した割合は40.7%、「入社後にカルチャーフィットせず退職した」と回答した割合は34.5%にのぼります。
こうした課題に対し、現場のメンバーが採用プロセスに関わることで、自社のニーズに合った人材をスキル面や人間性の面などからよりリアルに見極めることができ、ミスマッチを減らすことができるのです。また、採用の段階で実際の現場メンバーと交流できるため、候補者自身も入社後の働き方や企業のカルチャーを具体的にイメージしやすくなります。
さらに、エンジニアは転職の際にキャリアアップを重視する傾向があるため、現場社員と話すことで企業での成長機会をより具体的にイメージしやすくなります。その結果、入社後のギャップを減らし、より納得感を持って働けるようになります。
③ Slackとの連携で現場の負担を減らせる
スクラム採用を成功させるためには、現場メンバーの負担をできるだけ減らすことが重要です。
ここで役立つのが、HERP Hireの「SlackやChatworkとの連携機能」です。この連携機能を使えば、通知だけでなく、メンバーのコメントや評価内容も確認・返信できるため、HERP Hireにログインすることなく業務を完結できます。
この機能によって、現場メンバーがスムーズに採用プロセスに関われるようになり、社内での情報共有も活発になります。その結果、採用に対する意識が高まり、社内全体で一体感を持った取り組みがしやすくなります。
④ UI・UXが優れており誰でも簡単に操作できる
既述のとおり、現場のメンバーが採用プロセスに関わることで、自社に合った人材を見極めやすくなります。そのためには、採用ツールの使いやすさは重要なポイントとなります。
HERP Hireは、採用業務やITシステムに慣れていない人でも直感的に使えるUI/UXが特徴で、シンプルな操作画面によりスムーズに活用できます。これにより、現場のメンバーが負担なく採用活動に参加しやすくなります。
その使いやすさは多くの企業に評価され、実際に「ITreview Grid Award 2024 Spring」の「使いやすさ」部門ではNo.1を獲得しています。
⑤ データに基づいた採用ができる
HERP Hireの分析画面では、職種ごとの採用状況などのデータを確認できるため、根拠のない勘や経験に頼らず、客観的な採用が可能です。
さらに、複数のレポートを組み合わせて、自社に合ったダッシュボードをカスタマイズできる「HERP DataHub」(有料オプション)もあります。
また、1,000名以上が参加する「HERP User Community」では、他社のベストプラクティスや最新の知見を学べるため、自社の採用活動に役立てることができる点も魅力です。
⑥ 専任のカスタマーサポートが受けられる
HERP Hireでは、専任のカスタマーサクセスによって初期設定や導入時のサポートに加え、データをもとにした採用課題の整理や施策の提案など、採用活動全般にわたるサポートが受けられます。
さらに、SlackやChatWork、サービス画面上でのサポート体制も整っているので、初めて採用管理システムを導入する企業でも安心して利用できます。
HERP Hireのデメリット
次に、HERP Hireのデメリットを3つご紹介します。
① 現場担当の負担が増える
HERP Hireに限った話ではありませんが、スクラム採用を進めるには現場担当者の負担が増えるという点がデメリットとなります。スクラム採用は、採用活動に現場の社員が積極的に関わる必要があるため、忙しい現場メンバーにとっては負担に感じることがあるかもしれません。
とくに、人事だけで採用を進めたいと考えている企業には、スクラム採用を推進するHERP Hireは適さない可能性があります。
② 無料プランではできることが制限される
詳しい料金については後ほど解説しますが、無料プランでは利用できる機能に制限があります。
標準的な機能は充実しているものの、月間応募数や連携媒体数は料金プランによって異なります。「これから採用規模を大きくしていきたい」という企業には無料プランがおすすめですが、企業規模によっては有料プランを選択せざるを得ない場合もあります。
また、データのCSV出力やGoogleカレンダーとの連携による日程調整などの機能も、有料プランでのみ利用可能となります。
③ 権限を細かく設定できない
たとえば、複数の部署が関与する採用活動の場合、各部署ごとにアクセス権を制限したい、もしくは特定のメンバーだけが評価や最終決定権を持つようにしたいといったニーズがあるかもしれません。
しかし、HERP Hireは誰でも簡単に採用活動に参加できる点に強みがある一方、特定の人にだけ権限を与える機能が少ないというデメリットもあります。2025年時点では、有料オプションで職種別の権限設定は可能ですが、個人ごとの設定には対応していません。
そのため、上記のような細かい権限設定を求める企業には、現時点では最適ではないかもしれません。
HERP Hireの料金・プラン
HERP Hireは、フリープランのほかに、Starterプラン、Entryプラン、Standardプランと、企業規模に応じた3つのプランが用意されています。以下の表のとおり、プランによって月額費用や利用上限、使える機能が異なります。
Freeプラン | Starterプラン | Entryプラン | Standardプラン | |
初期費用 | なし | なし | なし | 150,000円 |
月額料金 | なし | 49,800円 | 99,800円 | 149,800円 |
連携媒体数 | - | 1 | 5 | 5 |
月間応募数 | 30件 | 50件 | 500件 | 500件 |
選考の進捗管理 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
エージェントからの推薦 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
タスク管理・評価フォーム利用 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
CSV出力 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
Google Calendarと連携した日程調整 | × | × | 〇 | 〇 |
職種別の権限設定 | × | × | 〇 | 〇 |
HERP DataHubの利用 | × | × | × | 〇 |
なお、上記は2025年2月時点の料金プランとなります。最新の情報は公式HPから資料をダウンロードの上、ご確認ください。
ほかの採用管理システムとの違い
この章では、よく比較される 「HRMOS(ハーモス)採用」「ジョブカン採用管理」「Talentio」 の3つのサービスとHERP Hireの違いを見ていきましょう。
「HRMOS(ハーモス)採用」との違い
まずは、株式会社ビズリーチが運営する「HRMOS採用」との比較です。
候補者とのやりとりから面接日程の調整、人材紹介会社との連絡など、一般的な採用業務を行える点やサポート体制に関しては、HERP Hireと大きな違いはありません。
ただし、HRMOS採用には以下の特徴があります。
- 個別アカウントごとに権限を設定できる
- ビズリーチと組み合わせて活用しやすい
- 無料プランがない
- Slackとの連携がない
ビズリーチを活用した採用を重視している企業や、個別の権限管理を細かく設定したい企業にはHRMOS採用が適しているでしょう。一方で、Slackを活用したスクラム採用を推進したい企業や、まずは無料プランから試したい企業にはHERP Hireがおすすめです。
「ジョブカン採用管理」との違い
次に比較するのは、株式会社DONUTSが運営する「ジョブカン採用管理」です。
ジョブカン採用管理は2025時点で25万社以上が導入しており、コストパフォーマンスの良さから継続利用する企業が多いのが特徴です。採用業務の効率化や使いやすいUIに定評がある点はHERP Hireと共通していますが、主な違いとして以下の点が挙げられます。
- 8,500円(50名/月)~と、業界最安級の価格設定
- 企業に合わせて権限を柔軟にカスタマイズできる
- 中途採用だけでなく、新卒やアルバイト採用にも対応でき、汎用性が高い
「できるだけコストを抑えたい」「中途採用だけでなく幅広い雇用形態に対応したい」企業にはジョブカン採用管理、「スクラム採用を取り入れたい」「中途採用をメインに採用活動を進めたい」企業にはHERP Hireがおすすめです。
「Talentio」との違い
最後に比較するのは、株式会社タレンティオが運営する「Talentio」です。
求人管理や選考管理ができる点、無料プランがある点はHERP Hireと共通していますが、主な違いとしては、以下の点が挙げられます。
- 料金が比較的安い
- アカウントごとの権限管理が細かく設定できる
- アラート機能が充実している
- Slack連携は「通知」のみ
「ある程度の機能を備えたコスパのよい採用管理システムを使いたい」、「権限管理を細かく設定したい」企業にはTalentio、「Slack連携で現場の巻き込みを強化したい」、「コストがかかっても質の高い機能を活用したい」といった企業にはHERP Hire がおすすめです。
HERP Hireの導入事例
この章では、HERP Hireを通じて採用を成功させている3社の事例をご紹介します。
株式会社 UPSIDER|応募数10倍!年間50名採用に成功
株式会社UPSIDERは、「UPSIDER」「支払い.com」といった法人間決済サービスの企画・運営を行う企業です。
当初はリファラル採用が8割を占めていましたが、事業拡大に伴い、採用強化が課題となっていました。そこで、UI/UXのよさに加え、スタートアップ企業への深い知見を持つ HERP Hireを導入。
導入後は、HERP Hireのタイムライン上にログを蓄積しながら、HRチームが周囲に助けを求めやすい環境を整えました。これにより、現場メンバーを巻き込みながらスムーズに採用活動を進められるようになったそうです。
その結果、応募数が10倍以上に増えても工数はほぼ変わらず、年間 50名の採用を実現しています。
株式会社スマートバンク|「理想のスクラム採用」が実現
株式会社スマートバンクは、「人々が本当に欲しかったものをつくる」をミッションに、家計管理サービス「B/43(ビーヨンサン)」を提供する企業です。
創業初期から採用に力を入れ、「全員で採用する体制を築きたい」という想いがありました。候補となる採用管理ツールはいくつかありましたが、選考フェーズごとに権限を設定できることや、費用面を考慮し、HERP Hireの導入を決定したそうです。
導入後は、HERP Hireを見ればすぐに採用に関するすべての情報にアクセスできるため、情報共有のしやすさを実感しました。現在では、現場の負担も抑えつつ、「自分たちの仲間を自分たちで採用する」という意識がより一層高まり、「全員で採用する」というカルチャーの定着につながっています。
株式会社船井総研デジタル|「エンジニア採用は無理」から53名の採用に成功
株式会社船井総研デジタルは、「デジタルテクノロジーで人と企業の成長をリードする」をミッションに、ITコンサルティングやクラウドソリューション事業、SPX事業などを展開する企業です。
同社では、1年で約100名規模のキャリア採用を目標としていましたが、採用担当者はわずか2名。さらに、社内には「エンジニア採用は厳しい」という意識が根強く、採用活動に対するハードルを感じていました。そこで、paizaやWantedly、Greenといったデジタル人材採用に強い求人媒体の自動取り込みが可能なHERP Hireを導入したそうです。
導入後は、媒体取り込み機能やタイムラインを活用し、現場との情報共有をスムーズに行える環境を整えました。操作性にも優れていたので、現場からのネガティブな反応は一切なし。マネージャーもデータや状況を把握しやすくなり、コミュニケーションコストが劇的に改善したとのことです。
その結果、社内のデジタル人材採用へのネガティブなムードも変化し、2名の採用チームでエンジニア53名の採用オペレーションを回しきることに成功しています。
まとめ
この記事では、HERP Hireの特徴(メリット)や料金、ほかの採用管理システムとの違い、導入事例をご紹介しました。
HERP Hireの特徴まとめ
- Slack連携などを通して「スクラム採用」が実現でき、デジタル人材採用に強みがある
- UI/UXが優れていて、現場の負担をできるだけ抑えられる
- 採用業務を効率化できる
急速にDX化が進む中、IT人材の採用市場は年々厳しさを増しています。経済産業省の発表によると2030年には最大で78万人以上のIT人材が不足すると言われており、多くの企業にとって優秀なIT人材を確保するための施策が急務となっています。
こうした課題に対応するための手段として、エンジニアの採用や入社後のミスマッチにお悩みの企業はHERP Hireの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
何かご不明点がある場合は、弊社にもお気軽にご相談ください。