採用活動では、選考の合否や面接案内など、メールでのやりとりが多く発生します。工数がかかるため、蔑ろにしがちなメール対応ですが、たった1通のメールで候補者からの志望意欲を左右してしまうほどの影響力があります。
この記事では、採用活動のフェーズごとのメールテンプレートや、企業側がメールを送信する際のポイント、企業イメージを上げるためのコツをご紹介します!
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求人応募への返信メールのポイント
まず、求人応募への返信メールの書き方と、企業側が押さえておくべき基本的なポイントを4つご紹介します。
①件名だけで内容がわかるようにする
メールを確実に読んでもらえるよう、すぐに内容が判断できる件名にしましょう。会社名も明記すればより親切です。
たとえば以下のような件名であれば、候補者の目に留まりやすいでしょう。
- 【〇〇株式会社】書類選考結果と一次面接のご案内
- 【〇〇株式会社】書類ご提出のお願い
- 【〇〇株式会社】最終面接のご案内
社名を入れる際には、文字化けを防ぐため「㈱」の使用は控えましょう。
②営業時間内にメールを送る
メールを送るときは、時間帯にも注意が必要です。深夜や土日祝日の連絡は、候補者が「残業が多い企業」または「休日出勤が多い企業」と警戒してしまう可能性があるからです。
採用メールの送信は平日の日中がベストですが、難しいようであれば、送信予約も活用しましょう。
③ダブルチェックをする
採用メールの内容を誤ると、候補者が間違った場所へ行ってしまい面接ができない、個人情報が流出してしまうなど、自社の信用を失いかねない深刻なトラブルに発展してしまいます。以下の項目を参考に、送信前は必ずダブルチェックを行いましょう。
▼ 送信前にチェックするポイント
- 候補者名
- メールアドレス
- 件名
- 面接などの日時、場所
- 持ち物
- 期日
- 「採用」「不採用」などの文言
④採用活動専用のメールアドレスを使う
担当者が普段の業務で利用しているメールアドレスを使うと、ほかのメールに埋もれてしまい、候補者からのメールを見落としてしまう可能性があります。スピード感を持って対応できるように、採用活動専用のメールアドレスをつくりましょう。
また、専用のメールアドレスがあれば、リアルタイムで関係者に情報を共有できるほか、担当者不在の場合も代理の社員が対応できます。
求人応募へのメール返信テンプレート
応募受付完了から面接の案内(対面・オンライン)や内定まで、すぐに使えるテンプレートをご紹介します。
応募受付完了|書類提出の依頼メール
<件名>【〇〇株式会社】書類ご提出のお願い |
<本文>〇〇様 〇〇株式会社の〇〇と申します。この度は、弊社の求人にご応募いただき誠にありがとうございました。 今後の選考にあたり、メールにて以下書類をお送りいただきたくご連絡いたしました。 【ご提出書類】・履歴書・職務経歴書 【メールアドレス】〇〇@〇〇 【ご提出期限】〇月〇日(〇) 書類を確認の上、提出後〇日以内に選考結果をご連絡させていただきます。お忙しいところ大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。 |
書類通過者へ一次選考の案内メール
対面の場合
<件名>【〇〇株式会社】書類選考結果と一次面接のご案内 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。この度は、履歴書・職務経歴書をご提出いただき誠にありがとうございました。 書類選考の結果、〇〇様にはぜひ一次面接に進んでいただきたくご連絡いたしました。 選考に進んでいただける場合は、以下の日程よりご都合のよい日をご返信くださいませ。 【面接候補日】・〇月〇日(〇)00:00~・〇月〇日(〇)00:00~・〇月〇日(〇)00:00~ 【面接会場】〇〇株式会社〒〇〇〇ー〇〇〇〇〇〇市〇〇 〇〇ビル 〇階 【持ち物】・履歴書・筆記用具 ※面接時間は約〇分を予定しております。※上記の日程でご都合がつかない場合は、ご対応可能な日時を3つほどお知らせいただけますと幸いです。 ご多忙のところ大変恐縮ですが、〇月〇日(〇)までにご返信をお願いいたします。 ご不明点などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。ご返信を心よりお待ちしております。 |
オンラインの場合
<件名>【〇〇株式会社】書類選考結果とオンライン面接のご案内 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。この度は、履歴書・職務経歴書をご提出いただき誠にありがとうございました。 書類選考の結果、〇〇様にはぜひ一次面接に進んでいただきたくご連絡いたしました。 一次選考は、オンライン(〇〇 ※Zoomなどのツール名)にて実施予定でございます。選考に進んでいただける場合は、以下の日程よりご都合のよい日をご返信くださいませ。 【面接候補日】・〇月〇日(〇)00:00~・〇月〇日(〇)00:00~・〇月〇日(〇)00:00~ ※面接時間は約〇分を予定しております。※上記の日程でご都合がつかない場合は、ご対応可能な日時を3つほどお知らせいただけますと幸いです。 ご多忙のところ大変恐縮ですが、〇月〇日(〇)までにご返信をお願いいたします。 ご不明点などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。ご返信を心よりお待ちしております。 |
面接日時確定の連絡メール
対面の場合
<件名>【〇〇株式会社】一次面接のご案内 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。面接日程のご返信、誠にありがとうございました。 それでは、以下日程にて確定とさせていただきます。 【面接日時】・〇月〇日(〇)00:00~※面接時間は約〇分を予定しております。 【面接会場】〇〇株式会社〒〇〇〇ー〇〇〇〇〇〇市〇〇 〇〇ビル 〇階 【持ち物】・履歴書・筆記用具 【当日の緊急連絡先】〇〇〇ー〇〇〇〇ー〇〇〇〇(担当者名) オフィスに到着されましたら、ビルの受付にて面接の旨お伝えくださいませ。 〇〇様にお会いできるのを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。 |
オンラインの場合
<件名>【〇〇株式会社】オンライン面接のご案内 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。面接日程のご返信、誠にありがとうございました。 それでは、以下日程にて確定とさせていただきます。 【面接日時】・〇月〇日(〇)00:00~※面接時間は約〇分を予定しております。 【面接ツール】〇〇〇〇(Zoomなどのツール名) 【URL】面接の時間になりましたら、以下URLにログインをお願いいたします。〇〇〇〇 【当日の緊急連絡先】〇〇〇ー〇〇〇〇ー〇〇〇〇(担当者名)当日通信トラブルが発生した際は、上記までご連絡くださいませ。 〇〇様とお話できるのを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。 |
採用通知のメール
<件名>【〇〇株式会社】採用内定のご連絡 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。先日は、弊社の面接にご参加いただき誠にありがとうございました。 選考の結果、〇〇様の採用が内定いたしましたことをお知らせいたします。 以下の書類を本日郵送いたしましたので、書類をご確認のうえ、〇月〇日(〇)までにご返送くださいますようお願い申し上げます。 ・入社承諾書・採用通知書 なお、ご入社にあたりご不明点やご不安などございましたら、別途面談の場を設けさせていただければと思います。面談ご希望の場合は、その旨ご連絡いただけますと幸いです。 社員一同、〇〇様と働けることを心より楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。 |
選考不合格のメール
<件名>【〇〇株式会社】選考結果のご連絡 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。先日は、弊社の選考にご参加いただき誠にありがとうございました。 厳正なる選考の結果、誠に残念ながら、今回はご期待に添いかえる結果となりました。大変恐縮ではございますが、何卒ご理解いただけますようお願いいたします。 末筆ながら、〇〇様のより一層のご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。 |
辞退者への対応メール
<件名>【〇〇株式会社】選考辞退承諾のご連絡 |
<本文> 〇〇様 お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。この度は、ご連絡いただきありがとうございました。 誠に残念ではございますが、〇〇様の選考辞退のご意向を承知いたしました。 なお、これまでお預かりした書類に関しましては、弊社が責任を持って破棄させていただきますのでご安心くださいませ。 末筆ながら、〇〇様のより一層のご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。 |
応募者からの印象がアップする4つのコツ
メールはお互い表情が見えず声色も伺えないため、淡々としたやりとりになりがちです。これからご紹介するコツを押さえることで、自社によい印象を持ってもらい、他社との差別化を図りましょう!
コツ①:選考結果はできる限り早く送る
選考結果は、可能であれば3日以内に送りましょう。選考結果を素早く伝えることで、企業が自分を大切にしている印象を与えることができ、企業への応募意欲向上にも繋がります。
また、候補者は複数の企業に応募しているケースも多いため、他社に先に内定を出されないという意味でもスピーディーな対応が必須です。
コツ②:文面にオリジナリティを出す
テンプレートを基に、候補者ごとに文面をカスタマイズしましょう。たとえば以下のように1対1でコミュニケーションをとっているようなひと工夫を加えると、気持ちのこもった文面になります。
① 候補者が面接で話していた内容を記載する
例:〇〇とおっしゃっていましたが、その後いかがでしょうか?
② 面接のフィードバックを記載する
例:前職での〇〇についての経験を伺い、弊社でも活かしていただけると感じました。
上記のような細かい記載が難しいようであれば、たとえば「先日は雨でお足元が悪い中、弊社までお越しいただきありがとうございました。」などといった簡単な一文を添えるのもおすすめです。
コツ③:アイコンを顔写真に設定する
可能であれば、メールのアイコンを担当者の顔写真に設定しましょう。企業側の担当者の顔が見えるようになると、候補者にとって社員の人柄がイメージしやすく、メール特有の事務的な印象も薄まります。
顔写真を選定する際には、表情がよく見え、人柄が伝わるものを選びましょう。
コツ④:電話を併用する
面接通過を伝える際には、メールと電話を併用しましょう。電話で直接話すことで、企業側の候補者に対する熱意を口頭で伝えられるだけでなく、メールではわからない候補者の意欲を確認できるからです。
ただし、口頭だけでのやりとりは齟齬が生じる可能性もあるため、電話のみのコンタクトは避けましょう。日程調整などはメール、合格通知は電話、などといった使い分けをするのがよいでしょう。
【番外編】電話での会話例を紹介
ここでは、採用を伝える際の電話での会話例をご紹介します。以下のように面接のフィードバックを伝えるなど、候補者の意欲を高めるひと工夫を加えてみてくださいね。
① 連絡先が間違いないか確認
「〇〇株式会社の〇〇です。〇〇様のご連絡先でお間違いないでしょうか?」
② 会話が続けられるか確認
「ただいま、5分ほどお時間いただいてよろしいでしょうか。」
③ 選考のお礼をする
「先日は、弊社の面接にお越しいただき誠にありがとうございました。」
④ 選考結果・FBを伝える
「選考の結果、〇〇様にはぜひ弊社にご入社いただきたくご連絡しました。〇〇様のお人柄や現職での〇〇のご経験は、弊社で必ず活かせると感じました!」
⑤ 現時点での意向の確認
「〇〇様としては、現時点でどのようなお気持ちでしょうか?」
⑥ 今後の流れについて伝える
<承諾意向の場合>
「入社承諾書などの書類を、郵送でお送りします。詳細は追ってメールでお送りしますので、ご確認をお願いいたします。何かご不明な点などがありましたら、お気軽にご連絡ください。〇〇様と働けるのを楽しみにしております!」
<保留の場合>
「承知しました。それでは、〇月〇日までにご意向についてご連絡いただけますでしょうか?ご不安な点などございましたら弊社社員との面談も可能ですので、お気軽にご相談くださいね。詳細は、追ってメールにてお送りします。」
まとめ
この記事では、採用メールのテンプレートやコツをご紹介しました。一見小さなアクションに感じるメールですが、候補者はメールを通じて企業の雰囲気や対応方法を見ています。単なるツールとして捉えるのではなく、候補者との貴重なコミュニケーションとして採用メールを使用しましょう。
今回ご紹介したテンプレートは、企業のイメージ醸成のためだけでなく、採用活動の業務負担にもつながります。ぜひ活用してみてくださいね。