「モノの流れを超スマートに」をVisionに掲げ、主に製造業やインフラ産業などの重厚長大産業に対して在庫管理や工程改善のIoTソリューションを展開する株式会社エスマット様。
IoTデバイスとAIを掛け合わせ、現場のリアルデータと企業のデジタルデータを融合させることで、従来のSaaSにとどまらない独自の価値を提供し、製造業DXの最前線を走り続けています。
即戦力RPOは、そんな同社の採用活動に2024年より伴走し、
- インサイドセールス:1名
- フィールドセールス:3名
- CS:2名
- ソフトウェアエンジニア:1名
- CSE:1名
- 人事:1名
- データエンジニア:1名
上記、セールス・エンジニア・カスタマーサクセスなど幅広いポジションの採用を支援しました。今回は、同社の執行役員CMOであり、人事本部採用部 部長の八木様に、即戦力RPO導入の背景や課題、成果について伺いました。
専任人事がいない状況で抱えていた、採用課題とは
ーまずは当時の採用活動の状況や方法について教えていただけますか?
元々弊社は、少数精鋭での事業運営をしていた背景もあり採用活動は規律を保ちながら活動していた状況でしたので、専任の採用担当はいませんでした。
しかし、事業フェーズが変わり採用を強化していこうというタイミングに差し掛かった際に、採用のノウハウを持っている専門の方に相談しながら、戦略を組んでスカウトを打ち、エージェントさんと連携する必要が出てきました。
もともと私が前職で人事部に所属し中途採用メインに経験していたので、“兼務”という形で採用部に携わることになったのですが、スカウトを頻繁に打ったり日程調整などの事務的な作業があったりと、リソース面で採用業務が回らなくなることは予見できましたので立上げ初期からRPOの企業様を探し始めました。
また当時は、専任採用担当がいなかったことが起因して、有効人材の母集団を作れていなかったことや、採用要件が曖昧だったことでエージェント様との「共通言語作り」が出来ていないことも課題でした。
そういった部分は私が改めて整理整頓をした上で、実行を伴走してくれるRPOさんを探すことにしました。
「価格」「柔軟性」「人間性」の魅力で導入を決定
ー弊社の導入の決め手になった要因を教えていただけますか?
2つあります。
1つ目は、営業の際に(弊社執行役員の)井上さんの説明が非常に明快で、お人柄も素敵で信頼できると感じた点です。
2つ目は、「価格」と「柔軟性」です。
他にも2社でRPOのお話を聞いていたのですが、即戦力RPOでは「価格やパッケージにとらわれず、必要に応じて柔軟に対応できる」というお話を伺い、スタートアップに対して非常に良心的なサービスだなと感じました。
ミスマッチ率“ゼロ”達成できている採用成果と社内の変化
ー導入後の具体的な成果について教えていただけますでしょうか?
- インサイドセールス1名
- フィールドセールス3名
- CS1名
- ソフトウェアエンジニア1名
- CSE1名
- 人事1名
と、非常に順調に素晴らしい方々を採用できています。現在はデータエンジニアやエンタープライズセールス職(メンバー、部長候補)などを引き続き募集中です。
本当に全員活躍していただいていて、採用のミスマッチが誰1人として起きていないと言い切れます。
社内でも「非常に良い人材が採用できた」とよく話題に挙がるなど、皆が好意的に受け入れてくれています。
実際、四半期ごとに会社の戦略発表をする機会があるのですが、3Q終わり(4月末)に人事部から、「これだけの方々が採用で入ってくれました」と発表した際に、みんなが拍手をしてくれて、「人事部めちゃめちゃ好調ですね」と色んな方に言ってもらえたんです。
また、内定を承諾していただいた旨を全社スラックに投稿した際は、一番スタンプがつきます。
やはりまだスタートアップなので、人一人の与える影響の大きさをみんな理解しているんです。
単純に人材リソースを補填するのではなく「次のステージに行くための新しい組織能力(Capability)を獲得している」という方が採用としての意味合いは強いんです。
現場には「今後こういう事業展開をしたいから、こういう能力を持ってる人を獲得したい」というニーズがあるので、そのポジションが決まったということに対しての喜びは非常に現場からは出やすいですね。
ースカウト採用や、候補者対応、エージェントコントロールなどの施策を行わせていただきましたが、特に採用効果を感じられたポイントを教えていただけますでしょうか?
母集団が作れたことと、エージェント様とのコミュニケーション頻度を上げていただいたところです。
母集団形成については、かなり多くの媒体を動かしてスカウトを打ってくださったり、求人票やスカウト文章の見直しや他にも様々な施策を実行してくださったことが成果として現れたのかなと感じています。
また、エージェント様との連携については、サービスの契約が終わった後に弊社の人事と主要なエージェント様に挨拶回りに行った際に、「ミギナナメウエさんに非常に密に連携してもらってたので、御社の情報はかなりキャッチアップできていると思います」と言ってくださったエージェントさんもいらっしゃいました。
そういったお話を聞いて、見えないところでエージェントさんとコミュニケーションを取って、求人理解のための場を設けていただけていたたんだなと、改めて感じました。
本当に、深澤さんと(前任の)八木澤さんに感謝しております。
評価ポイントは「スタートアップの状況変化に対する柔軟な対応力」
ー即戦力RPOを高く評価していただいている点についてお伺いしてもよろしいですか?
まずは、柔軟性です。
契約の上限の時間や媒体数、求人数など様々なことがあった中で、スタートアップであるために、当初の計画から変わってしまうということが頻繁に起きてしまいました。
そのため、少し無理を言ってしまう場面もあったのですが、毎度柔軟に対応してくださったので、非常にありがたかったです。
あとは何より、「本当にコミットして動いてくれている」という姿勢を感じられたという点ですね。
ーでは、即戦力RPOはどのような会社におすすめできますか?
スタートアップ、ベンチャー向けだな思います。
頻繁に採用方針が変わる中で、その状況を理解をしてくださった上で、柔軟性高く対応していただけるからです。
ミギナナメウエさん自体もベンチャー企業というところで、スタートアップ・ベンチャー企業特有のそういう状況には理解があるのかなと感じます。
ー今後どのような人材を求めているのかというところについてお伺いしてもよろしいですか?
これまでIoTとSaaSで事業を展開してきました。しかし、SaaS市場の競争が激化する中で、単純にソフトウェアを提供するだけでは、従来のSaaSが持つ競争優位性を維持するのが難しくなってきていると感じています。
そこで、私たちは事業のあり方を根本から見直し、私たちが持っていた「IoT」からセンシングするモノの動きのデータを競争戦略のコアに置いて、AIでどう付加価値を作り出すかを考えています。
IoTデバイスは、デジタル空間には存在しない、リアルな世界の情報を取得してきます。
このリアルなデータと、お客様の社内にあるデジタルデータをAIで組み合わせることで、非常にユニークな価値を生み出せるという兆しが見えてきました。
例えば、AIが両方のデータをバランスよく解析することで、問題の検出や予兆検知といった、高度なソリューションを提供できます。私たちはこの可能性に賭け、AIに徹底的にベットしていくことを決意しました。
そうすると人材要件としては、特に純粋なセールスより顧客課題を深掘り形にしていく兆しを見つける事業家(BizDev)としての素養が求められます。
今の時代は、AIを使えば、お客さんがぼんやりと抱えている課題や、まだ言語化できていないニーズを、瞬時に具体的なUIイメージとして具現化できます。そのため、単にプロダクトを売るのではなく、お客様の本質的な課題を深く掘り下げ、それを解決するためのソリューションを自ら作り出すことがし易くなりました。
ビジネスサイドの人間が、従来よりも広い守備範囲で、事業づくりのプロセス全体に携われる時代になったのです。
当社の代表は「全員がBizDevだね」とよく言いますが、事業づくりをしたいという熱い思いを持ったセールス系職能の方には、非常に面白い環境だと思います。私たちは「AIネイティブ」な会社を目指しているので、そうした方々には最高の舞台を提供できると考えています。
エンジニアとかプロダクトチームの皆さんにおいては、ソフトウェアだけを扱うのではなく、リアルのデータとどう向き合っていくかが大きなテーマであり一味違う面白さになります。
ソフトウェアとハードウェア、あるいはデジタルとリアルが共進化していく世界が、次のSaaSの形だと言われています。私たちは、リアルのデータとソフトウェアのデータの両方を持ちながら、新しいサービスを組み立てていくフェーズにいます。
これはプロダクトを作る人たちにとって、非常に刺激的な挑戦です。
また、データを扱う人たちにとっても面白いフィールドです。
特に製造業の現場には、構造化されたデータもあれば、非構造化されたデータも山のように存在します。AIやマルチモーダル技術の時代になって、こうしたデータの価値はますます高まっています。
データを取り扱い、それを基にソリューションやプロダクトを開発したい人たちにとっては、まさに絶好のビジネスフィールドだと感じています。
ー今後、製造業以外の領域にも踏み込んでいく予定などはあるのでしょうか?
私たちの市場戦略は、縦軸をソリューションの幅、横軸を業界マトリックス市場の整理をしています。
これまでは医療やホテルといった分野から入っていましたが、現在は製造業に注力しています。製造業は日本のGDPの2割を占める巨大な産業であり、非常に大きなマーケットです。当面は、この製造業の領域でソリューションの幅を「縦に」広げていくことに集中します。
現在取り組んでいる在庫管理の隣接領域には、多くの課題が存在します。たとえば、組み立て工程や、モノの動きの前後関係です。在庫データとお客様の社内データをAIで連携させることで、「ここでモノの流れが滞っているのは、その前後の工程で何か問題が起きているのではないか?」といった予兆検知が可能になります。これはパターン認識が得意なAIの強みを最大限に活かせる領域です。
製造業、特にモノづくりに携わる方々は、生産性の追求から、モノの流れの停滞や淀みに対して非常に厳格です。トヨタが「在庫」を「”罪”庫」と書くほど、その意識は徹底しています。
この最も難易度が高い製造業の厳しい要求を満たせるサービス品質を確立できれば、他の業界にも十分に通用するプロダクトになっているはずです。
「縦軸」をしっかりと固めた後には、業界という「横軸」へと事業を広げていく可能性があります。
製造業で培ったソリューションは、物流、食品、あるいは大規模な病院など、他の産業でも応用できるはずです。どの業界に進出するかは今後の状況次第ですが、可能性は広がっています。
そして、もう一つ、三次元の奥行きとして見据えているのが「海外展開」です。
特に東南アジアには、日本の製造業の工場が多く進出しています。これらの地域では、人の入れ替わりが激しく、定着率も低い傾向にあります。我々が考える海外展開は主にはtoCのソフトウェアサービスがky学のマーケ・R&D費を投下する形でのアメリカ進出する形ではなく、日本の企業の海外進出にお供させていただくような既存で持っているディストリビューションチャネルに乗っかっていく海外展開を希求しています。
海外ではより多国籍な現場労働者が多いためマニュアル要らずで、スキルレスで誰でも簡単にオペレーションできる仕組みを求める企業が多いのです。私たちのソリューションは、こうしたニーズと非常に高い親和性があります。AIは多言語対応も得意なので、海外展開の大きな追い風になると考えています。
この縦、横、そして奥行きの3つの軸で、事業を拡大していきたいと考えています。
まとめ
株式会社エスマット様では、現在もセールス、エンジニア、カスタマーサクセスなど幅広いポジションの採用を行なっております。
「モノづくりの現場から世界を変える」というビジョンのもと、AIとIoTを活用した製造業向けソリューションを展開する同社にご興味のある方は、ぜひコチラよりご応募ください!

